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ホームページの制作会社を変更する手順|乗り換え前に確かめること

公開 HPの困りごと相談室 編集部(株式会社AKIMA)確認:代表取締役 仲井 陽英

自社ホームページの総点検ガイド第13章 / 全13章

先に結論

ホームページの制作会社を変えるときは、今の会社に伝える前に、契約期間と解約の条件、ドメインとサーバーの名義、データや著作権の扱いを自社の書類で確かめ、次の依頼先のめどを付けます。そのうえで、契約の満了日に合わせて解約を伝え、ドメインの名義や管理画面のID、DNSの設定の一覧を引き継いでもらいます。切り替えは、メールの設定に触れずWebの表示先だけを変えるのが基本で、古い契約は新しいサイトとメールが動くのを確かめてから解約します。

目次
  1. 1この記事が向いている場合:連絡は取れるが、制作会社を変えたい
  2. 2変える前に確かめること
  3. 3新しい依頼先を決める順番
  4. 4今の会社への伝え方と、引き継いでもらうもの
  5. 5切り替え日の進め方:メールを止めない
  6. 6ケース別の判断
  7. 7よくある質問
  8. 8次に確かめること

この記事が向いている場合:連絡は取れるが、制作会社を変えたい

この記事は、今の制作会社と連絡が取れるうえで、別の会社へ乗り換えたい場合の手順です。連絡が取れない、倒産したという場合は、ドメインの期限やデータの確保が先になるので、制作会社と連絡が取れない・倒産したときにやることを読んでください。

連絡が取れる場合の乗り換えは、次の4つの段階で進めます。

  1. 契約と名義を確かめる(今の会社にはまだ伝えない)
  2. 新しい依頼先を決める
  3. 今の会社に伝え、引き継いでもらうものを受け取る
  4. 切り替え日にサイトの表示先を移し、古い契約を解約する

大事なのは、1と2を先に済ませることです。中身が分からないまま「やめます」と伝えると、新しいサイトができる前に今のサイトが止まる、解約の期限を過ぎて更新がかかる、といったことが起きやすくなります。

変える前に確かめること

まず手元の契約書・請求書・制作会社からのメールで、分かる範囲を埋めます。

確かめること

どこで分かるか

こうなっていれば進めやすい

こうなっていたら先に相談

契約期間と更新の日

契約書、申込書

期間が終わる日と、自動更新の有無が分かる

自動更新で、解約の申し出の期限(例:満了の○か月前まで)がある

解約の条件・違約金

契約書の解約の条項、利用規約

期間満了での解約は費用がかからない

期間中の解約に残りの月数分の支払いや違約金がある

ドメインの名義

WHOIS、登録事業者からのメール

登録者が自社。管理画面のIDも自社にある

登録者が制作会社。名義の変更に協力してもらう必要がある

サーバーの名義

請求書、サーバー会社からのメール

自社で契約している

制作会社の契約。解約とともにサイトとデータが消える

サイトの管理画面のID

社内の引き継ぎメモ

自社用のIDがあり、データを書き出せる

制作会社しか入れない

データと著作権の扱い

契約書の権利・納品物の条項

デザインや原稿を引き渡す・譲ると書いてある

書いていない。または制作会社に権利が残ると書いてある

メールの仕組み

メールの設定画面、請求書

Googleなど、サーバーとは別のサービスで動いている

今の制作会社のサーバーでメールも動いている

契約期間と解約の条件

保守契約や月額制のサービスには、契約期間と自動更新があるものが多く、費用に響くのは更新の日と解約の申し出の期限です。途中でやめる場合の扱いは契約ごとに違うので、条項をそのまま読み、分からない点は今の会社に確かめます。乗り換えは、なるべく満了日に合わせて逆算します(時期の決め方はホームページリニューアルのタイミングの決め方)。

ドメインとサーバーの名義

ドメインは、インターネット上の会社の住所にあたる部分(例:○○.co.jp)です。.jpや.co.jpなら、JPRSのWHOIS(ドメインの登録情報を調べられるサービス)で登録者の名前を確かめられます。確かめ方はドメインの管理者を確認する方法で詳しく説明しています。登録者が制作会社の名前になっている場合は、乗り換えの前に自社の名義へ変えてもらう必要があります。

データと著作権の扱い

ここは契約の中身によって答えが変わるので、条文で確かめられる範囲だけ書きます。著作権法では、著作権は全部または一部を譲ることができると定めています(第61条第1項)。ただし、譲る契約の中で、作り変える権利(第27条)や、作り変えたものを使う権利(第28条)を譲ることが特に書かれていないときは、それらは譲った側に残ったものと推定されます(第61条第2項)。また、著作者人格権は譲ることができないと定められています(第59条)。

つまり「納品してもらった」「お金を払った」というだけで、今のデザインを別の会社が自由に作り変えて使ってよいとは限りません。御社が用意した文章や写真は使えることが多いものの、デザインや制作会社が書いた文章・撮った写真をどう扱えるかは、契約書の書き方と個別の事情によります。迷う場合は、今の会社に使ってよい範囲を書面で確かめるか、弁護士などの専門家に相談してください。新しく作り直す前提なら、デザインは引き継がず、自社の原稿と写真だけを持っていく形がもっともすっきりします。

新しい依頼先を決める順番

今の会社に伝える前に、次の依頼先のめどを付けておきます。順番は次のとおりです。

  1. 今の困りごとを1行で書く:「修正に2週間かかる」「スマホで見づらい」「自社で更新したい」など。乗り換えの理由がはっきりしていると、次の依頼先で同じことが起きないかを確かめられます。
  2. 今のサイトの状態を知る:HP年齢診断にURLを入れると、作りの古さ、スマホ対応、https、メールのなりすまし対策(SPF・DMARC)の設定があるかなどが分かります。依頼先に見せる資料にもなります。
  3. 2〜3社に、確かめたことの表を見せて相談する:名義や契約の状況を伝えると、引き継ぎの作業まで含めた見積もりが出やすくなります。
  4. 名義・権利・解約の扱いを書面で確かめて決める:今回の乗り換えで苦労した点は、次の契約で必ず確かめます。比べ方と質問の例はホームページ制作会社の選び方にまとめています。

次の依頼先には「ドメインとメールの引き継ぎを、誰がどこまでやってくれるか」を最初に聞いてください。ここで乗り換えの手間が大きく変わります。

今の会社への伝え方と、引き継いでもらうもの

伝える時期と伝え方

解約の申し出の期限に間に合い、新しいサイトの準備のめどが立ったころが目安です。名義が今の会社のままなら、名義の変更に時間がかかるので早めに相談します。電話で話したうえで、記録が残るメールか書面でも送り、お礼と、契約を終えたい日、引き継いでほしいものを具体的に書きます。理由を細かく書く必要はありません。

例:「これまでホームページの管理をありがとうございました。社内で検討し、○年○月○日の契約満了をもって保守契約を終了したいと考えています。つきましては、下記の引き継ぎについてご協力をお願いできますでしょうか。」

引き継いでもらうもの

引き継ぐもの

依頼する内容

受け取ったら確かめること

ドメイン

登録者が制作会社なら自社名義への変更。管理画面のIDの受け渡し、または移管に必要な認証コード(AuthCode)

WHOISで登録者が自社になったか。管理画面に入れるか

DNSの設定

今のレコード(メールの受け取り先、SPFなどのTXT、各種の認証)の一覧

画面ごと保存する。用途の分からない行も控える

サイトの管理画面

自社用のIDの発行、またはデータの書き出し

文章・写真・お知らせが手元に残っているか

データ一式

契約で引き渡すと決めている範囲のファイル

受け取ったファイルが開けるか

Googleのアカウント類

Search Console、アクセス解析、Googleビジネスプロフィールの権限を自社のアカウントへ

自社のアカウントが所有者になっているか

Search Consoleでは、所有者の権限を外しても、サイトに確認用の記録(DNSのTXTレコードやHTMLのファイルなど)が残っていると、その人は所有権を確かめ直して戻れる仕組みです。自社のアカウントを所有者にしたあと、前の会社の権限を外すときは、確認用の記録の扱いもあわせて新しい依頼先と確かめます。ドメインを別の事業者へ移す必要がある場合の手順はドメイン移管の手順と注意点にまとめています。

切り替え日の進め方:メールを止めない

乗り換えでいちばん多い事故は、会社のメールが止まることです。ホームページとメールは同じドメインで動いているので、Webの作業がメールに響きます。次の順番で進めます。

  1. 今のDNSレコードを全部書き出す:メールの受け取り先(MX)、SPF・DMARCなどのTXT、Googleなどの所有確認の記録を、種類と値ごと保存します。
  2. 新しいサイトを公開前の状態で確かめる:スマホでの表示、お問い合わせフォームが届くか、今のページのURLから新しいページへの転送の設定を確かめます。URLが変わる場合の検索順位への備えはホームページリニューアルで検索順位を落とさない進め方で説明しています。
  3. Webの向き先の行だけを変える:DNSのうち、サイトの表示先を示す行だけを新しいサーバーへ向けます。メールの行には触れず、用途の分からない行も消しません。
  4. 切り替えた日に確かめる:サイトが「https://」で警告なく開けるか、社外のアドレスから会社宛てにメールが届くか、会社から社外へ送れるか、フォームから送って届くかを見ます。
  5. 古い契約は、確かめ終わってから解約する:古いサーバーにメールやデータが残っていないかを確かめ、新しいサイトとメールが問題なく動くのを見てから解約します。

ドメインの登録事業者を替える「移管」と、表示先だけを変える作業は別のものです。制作会社を変えるだけなら、多くの場合、表示先の切り替えで足ります。

ケース別の判断

ドメインもサーバーも自社の名義の場合

もっとも進めやすい形です。解約の申し出の期限に気をつければ、新しいサイトをほぼ準備してから伝えても間に合うことが多いです。

ドメインが今の制作会社の名義の場合

最初に名義の変更を頼みます。名義が変わるまでは解約を確定させず、WHOISで自社の名前になったのを確かめてから次へ進みます。名義の変更の手続きは登録事業者ごとに違うので、今の会社と登録事業者の案内に沿って進めます。

契約期間がまだ長く残っている場合

期間中に解約すると費用がかかる契約なら、満了日まで待つほうが安く済むことがあります。満了までのあいだに新しいサイトの準備と名義の確認を進め、満了日に切り替える計画を立てます。

サイトはそのままで、保守だけ別の会社に替えたい場合

作り直さないなら、今のサイトのデータと管理画面のIDを受け取れるかが鍵です。サーバーが今の会社の契約なら、サイトを別のサーバーへ移す作業も要ります。データの扱いは契約によるので、上の「データと著作権の扱い」を先に確かめてください。

よくある質問

今の会社に、乗り換えの理由を正直に伝えるべきですか?

伝える義務はありませんが、伝えるなら「修正の依頼から反映まで2週間かかった」のように事実で書くと、こじれにくくなります。引き継ぎに協力してもらう相手なので、関係を悪くしない伝え方を選びます。

引き継ぎの作業に費用を求められました。払う必要がありますか?

契約書に引き継ぎや名義変更の費用の定めがあるかどうかで変わり、ここでは言い切れません。まず契約書の条項を確かめ、定めがなければ、何の作業にいくらかかるのかを書面で出してもらって判断します。

乗り換えるとき、ホームページが見られなくなる時間はありますか?

新しいサイトを先に用意し、表示先の行だけを切り替えれば、見られない時間はほとんど出ないのが通常です。ただ、設定が行き渡るまでのあいだ、人によって古いサイトと新しいサイトのどちらが見えるかが分かれることがあるため、古いサーバーはすぐに止めないでください。

次に確かめること

制作会社との困りごと全般は制作会社・HPの管理の困りごと、乗り換えたあと自社で文章や写真を更新できるようにしたいときはホームページを自分で更新できるようにするには、ドメイン・SSL・契約をまとめて見直すときは自社ホームページの総点検ガイドが参考になります。

AKIMAの「HPもう、つくってます」は、今のHPをもとにつくり直した案を先にお見せしてから検討いただくサービスです。ドメインの移管は行わず、Webの表示先だけを切り替え、メールの設定には触れないことを公開前に確認しています。2026年10月に自社サイトを公開したときも、ドメインを登録しているバリュードメインの管理画面で既存のメールや認証の記録を消さずに残し、新しいサイト(Vercel)へ向ける行とSearch Consoleなどの認証の記録だけを足す順番で切り替え、SSL証明書は公開先で自動で発行されました。料金は初期費用0円・月額19,800円(税別)で、契約は12か月ごとの自動更新、期間中に解約する場合は残りの月数分を一括でお支払いいただきます。初月(お申し込み日から1か月)は無料で、その期間中は0円で解約できます(お申し込みにはクレジットカードの登録が必要です)。詳しくは料金のページをご覧ください。

この記事の一次情報

・AKIMAの「HPもう、つくってます」の実際の運用(ドメインの移管は行わず、Webの表示先だけを切り替え、メールの設定に触れないことを公開前に確認する。src/content/site.ts の faqs で確認)と、実際の料金条件(初期費用0円・月額19,800円税別、12か月の自動更新、中途解約は残月数分一括、初月無料で期間中は0円解約、クレジットカード登録必須)を載せました。 ・AKIMAが2026年10月に自社サイトを公開したときは、バリュードメインの管理画面で既存のメール・認証のDNSレコードを消さずに残し、新しいサイト(Vercel)へ向ける行とSearch Console・Resendの認証TXTを追記しました。SSL証明書は公開先で自動発行されました(実際の作業)。 ・新しい依頼先を決める手順で挙げたHP年齢診断の項目(作りの古さ、スマホ対応、https、メールのなりすまし対策SPF・DMARCの有無)は、実装で判定している項目です。ドメインの名義や契約の中身は判定していません。

出典

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