自社ホームページの総点検ガイド|警告・SSL・ドメイン・契約
公開 更新 HPの困りごと相談室 編集部(株式会社AKIMA)確認:代表取締役 仲井 陽英
先に結論
ホームページの診断は、①ブラウザの警告、②SSL証明書の期限、③ドメインの名義と更新日、④制作会社との契約、⑤更新できる体制、の5つを上から順に確かめるのが基本です。上ほどお客様の目に触れ、止まったときの影響が大きい項目です。警告やSSLのように外から見える項目はチェックツールで自動で確かめられますが、ドメインの名義や契約の中身は社内の書類でしか分かりません。両方を組み合わせ、年に1回、同じ順番で見直してください。
このガイドの章
警告、SSL、ドメイン、制作会社との契約。放っておくと止まる部分を、上から順に確かめるチェックリストです。
目次
総点検は「止まると困る順」に5つ
ブラウザに警告が出る、サイトが開けなくなる、メールが届かなくなる。こうした困りごとは、前もって確かめておけば防げるものが多くあります。
総点検は、次の5つを上から順に確かめます。上ほど、お客様の目に直接触れ、止まったときの影響が大きい項目です。
- ブラウザの警告:「保護されていない通信」などの表示が出ていないか
- SSL証明書の期限:通信を暗号化する証明書が、いつまで有効か
- ドメインの名義と更新:会社のアドレス(○○.co.jpなど)が誰の名義で、いつ更新か
- 制作会社との契約:何を頼んでいて、連絡がつくか
- 更新できる体制:お知らせや写真を、誰がどうやって変えるか
1と2は外から見て分かるのでチェックツールで自動で確かめられ、3〜5は社内の書類でしか確かめられません。
公的な目安としては、IPA(情報処理推進機構)の「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」第4.0版の付録「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」に、「ウェブサイトを安全に運用する」という項目が加わっています。ホームページの点検は、社内のセキュリティ対策の一部として扱われるようになっています。
自動で確かめられる項目と、自分で確かめる項目
「ホームページ 診断」「ホームページ チェック ツール」で探すと、いろいろな診断サービスが見つかります。ただ、どのツールにも、外から見えないことは分かりません。何を自動で確かめ、何を自分で確かめるかを分けておくと、点検に漏れが出ません。
次の表は、AKIMAのHP年齢診断が実際に判定している項目と、自社で確かめる必要がある項目を分けたものです。
項目 | HP年齢診断で自動で分かること | 自分で確かめること | 問題があったときの次の一手 |
|---|---|---|---|
警告(https) | ページがhttpsか。「http://」で開いたときにhttpsへ移るか。httpsのページにhttpの画像やプログラムが混ざっていないか | 自分のスマホでも開き、アドレス欄の表示を見る | 管理者にhttps化と転送を頼む |
お問い合わせフォーム | フォームがあるか。入力内容が暗号化されずに送られていないか | 実際に送ってみて、誰のメールに届くか | 届かない、暗号化されていない場合はすぐ直す |
SSL証明書 | 証明書がいつまで有効か。期限切れや、期限が近くないか | 自動更新かどうか、誰が更新の手配をするか | 自動更新でなければ、更新の担当と時期を決める |
メールのなりすまし対策 | 会社のドメインにSPF・DMARC(なりすましメールを防ぐ設定)があるか | メールのサービスと、その設定を誰が管理しているか | メールの管理者に設定を頼む |
古い仕組み | サポートが終わったPHP、古いWordPress、古い部品(jQuery)が外から見えるか。安全のための基本設定(セキュリティヘッダー) | 管理画面に入れるか。更新作業を誰がしているか | 保守の範囲を制作会社に確かめる |
更新の様子 | サイトの中のいちばん新しい日付。お客様が知りたいページ(会社概要、事業・サービス、料金、実績・事例など)がそろっているか | 最後に更新したのはいつか、誰がしたか | 更新できる体制を見直す |
ドメインの名義・更新日 | 判定していない | 登録情報の検索や、登録事業者からの通知で確かめる | 名義が自社でなければ、移す手続きを検討 |
サーバーの契約者 | 判定していない | 請求書がどこから届いているか | 契約者と支払い方法を控える |
制作会社との契約 | 判定していない | 契約書、保守の範囲、解約時の条件、連絡先 | 連絡がつかなければ、名義と管理画面の確認から |
HP年齢診断はURLを入れるだけで、スマホでの表示や読み込みの速さなども確かめます。ドメインの名義や契約は、どの診断ツールでも分からない項目です。
チェック1:ブラウザに警告が出ていないか
自社のサイトをパソコンとスマホで開き、アドレス欄の左を見ます。「保護されていない通信」と出ていたら、ページが暗号化されていない、という意味です。ウイルスに感染した、という意味ではありません。
原因はほとんどが、サイトがhttpのまま、「http://」で開いたときにhttpsへ移らない、SSL証明書の期限切れ、httpsのページにhttpの画像などが混ざっている、のどれかです。社内の人はブックマークからhttpsで開いていて気づかない、ということがよくあるので、アドレス欄に「http://」から入力して開いてみるのがコツです。
意味と原因の見分け方、直し方、誰に頼むかは「保護されていない通信」と自社サイトに出たらで詳しく説明しています。
チェック2:SSL証明書の期限
SSL証明書には有効期限があり、切れるとページの前に警告の画面が出て、お客様がサイトを開きにくくなります。httpsで開いた状態でアドレス欄の左のアイコンをクリックすると、証明書の有効期限を見られます。
確かめたいのは、期限の日付そのものより「自動で更新されるかどうか」です。証明書の有効期間は、業界の取り決め(CA/Browserフォーラム)によって2026年3月から段階的に短くなり、最終的には47日になる予定です。年に1回、担当者が手作業で更新する運用は、続けにくくなっていきます。自動更新でない場合は、サーバー会社や制作会社に、自動更新に切り替えられるかを聞いてください。
期限が切れてしまったときの対処はSSL証明書の期限が切れたときの対処にまとめています。まだSSL化していないサイトは、サーバーの管理画面で無料の証明書を設定できることが多く、無料の証明書を発行しているLet's Encryptも、ホスティング会社が対応していれば取得から自動更新まで代わりに行ってもらえると案内しています。手順はホームページをSSL化する方法にまとめています。
チェック3:ドメインの名義と更新
ドメインは、会社のホームページとメールの「住所」にあたります。ここが止まると、サイトもメールも同時に止まります。確かめるのは次の3点です。
- 名義(登録者):会社名になっているか。前の制作会社や、退職した社員の名前になっていないか。.jpドメインなどは、JPRSのWHOIS(ドメインの登録情報を調べるサービス)で登録者を検索できます
- 更新日と支払い方法:いつ更新か。クレジットカードの期限切れなどで、自動更新が止まっていないか
- 管理画面に入れるか:ドメインを登録している会社の管理画面のIDを、社内の誰かが持っているか
更新の時期が近づくと、更新の案内が届きます。中には、契約している先ではない会社から届く、更新の案内のような通知もあります。支払う前に、案内の差出人が実際に契約している先と同じかを、請求書や管理画面で確かめてください。料金の仕組みと案内の見分け方はドメインの更新料金と、届いた案内の見分け方で説明しています。
名義が自社でない場合や、管理の窓口を一つにまとめたい場合は、ドメインを別の会社へ移す「移管」を考えます。手順と注意点は会社のドメインを移管する手順と注意点にまとめています。名義の確かめ方はドメインの管理者を確認する方法にまとめています。
ドメインの設定を変えるときにいちばん気をつけたいのは、メールです。AKIMAが2026年10月に自社サイトを公開したときは、ドメインを登録している会社(バリュードメイン)の管理画面で、今あるメールや認証の設定を消さずに残したまま、新しいサイト用の設定とSearch Console・メール送信サービス(Resend)の認証の記録だけを追記しました。設定を「入れ替える」のではなく「足す」ことで、メールを止めずに切り替えられます。
チェック4:制作会社との契約
制作会社に保守を頼んでいる場合は、その契約の中身を確かめます。困ったときに「誰が、どこまでやってくれるか」が分かっていれば、慌てずに済みます。
- 保守の範囲に、SSL証明書の更新、サーバーの更新、文章や写真の修正が含まれているか
- ドメインとサーバーは、誰の名義で契約しているか
- 解約するとき、サイトのデータやドメインを持ち出せるか
- 担当者の連絡先が今も通じるか
制作会社と連絡がつかなくなった場合でも、ドメインとサーバーの名義、管理画面のIDを自社で押さえていれば、別の会社に引き継げます。反対に、名義もIDも制作会社が持っていると、引き継ぎの手続きに時間がかかります。連絡がつかないと分かったら、まずドメインの登録情報と、サーバーの請求書を確かめてください。連絡が取れないときや倒産したときの手順は制作会社と連絡が取れない・倒産したときにやることで説明しています。
チェック5:更新できる体制
最後は、サイトを新しく保つ体制です。お知らせが何年も前のまま、施工例が数年前で止まっている、というサイトは、お客様に「今も営業しているのか」と思われることがあります。HP年齢診断でも、サイトの中のいちばん新しい日付が古いと、その点を指摘します。
- お知らせや施工例を、社内の誰が更新するか決まっているか
- WordPressなどの管理画面に、自社で入れるか
- 自分で直せない部分(デザインやページの追加)は、誰にいくらで頼むか
方法は、管理画面(CMS)で自分で更新するか、月額の保守で頼むかです。社内に担当者を置けるか、更新の頻度で向き不向きが変わります。自社で更新できるようにする手順はホームページを自分で更新できるようにするにはにまとめています。
点検の結果、どうするか(ケース別)
5つを確かめたら、結果に応じて次の一手を決めます。
点検の結果 | 判断の目安 | 最初に連絡する先 |
|---|---|---|
警告やSSLだけに問題がある | 部分的な修正で済むことが多い | 制作会社、サーバー会社 |
ドメインの名義が自社でない | サイトを直す前に、名義を確かめて移す | 名義人(前の制作会社など)、ドメインの登録事業者 |
制作会社と連絡がつかない | 名義と管理画面を確かめ、引き継ぎ先を探す | ドメインとサーバーの契約先 |
警告に加えて、スマホ非対応や情報の古さもある | 部分的な修正より、作り直しも比べる | 複数の制作会社 |
5つとも問題がない | 今は対応不要。年に1回、同じ順に点検する | なし |
警告とSSLだけに問題がある場合
作りが比較的新しく、スマホでも読みやすいなら、https化や証明書の自動更新だけを直せば済みます。
問題がいくつも重なっている場合
警告が出ていて、スマホでも読みにくく、管理画面にも入れない。こうした場合は、一つずつ直すより、作り直したほうが早く安く済むことがあります。作り直すかどうかの判断軸はホームページリニューアル完全ガイドで説明しています。
名義や契約が分からない場合
サイトの見た目より先に、ドメインとサーバーを自社で押さえることを優先します。ここが分からないままでは、どの会社に頼んでも作業が止まります。
なお、AKIMAの「HPもう、つくってます」は、今のHPをもとにつくり直した案を先にお見せするサービスで、サーバー・SSL・保守を月額に含めています。料金は初期費用0円・月額19,800円(税別)で、契約は12か月ごとの自動更新、期間中に解約する場合は残りの月数分を一括で支払う条件があります。初月は無料で、その期間中は0円で解約できます(お申し込みにはクレジットカードの登録が必要です)。詳しくは料金のページをご覧ください。
よくある質問
無料のホームページ診断ツールだけで、点検は足りますか?
警告、SSL証明書、スマホでの表示など、外から見える項目は確かめられます。ただ、ドメインの名義、サーバーの契約者、制作会社との契約の中身は、どのツールでも分かりません。ツールの結果と、社内の書類の確認を組み合わせてください。
点検はどのくらいの頻度で行えばよいですか?
年に1回、決まった時期(決算の前後など)に同じ順番で確かめるのがおすすめです。加えて、SSL証明書やドメインの更新日は、カレンダーに控えておくと安心です。
警告が出ていても、サイトを止める必要はありますか?
「保護されていない通信」の表示だけなら、サイトを止める必要はありません。管理者に直してもらえば済みます。ページ全体が赤い警告画面になる場合は別の問題なので、すぐに管理者に調べてもらってください。
この記事の一次情報
・AKIMAのHP年齢診断で実際に判定している項目(ページがhttpsか、http://で開いたときhttpsへ移るか、httpsのページにhttpの画像やプログラムが混ざっていないか、フォームの入力内容が暗号化されずに送られていないか、SSL証明書の有効期限、メールのなりすまし対策SPF・DMARC、サポートが終わったPHPや古いWordPress・jQuery、セキュリティヘッダー、サイト内のいちばん新しい日付、お客様が知りたいページがそろっているか など)と、判定していない項目(ドメインの名義・更新日、サーバーの契約者、制作会社との契約)を分けて表にしました。 ・ドメインの手順は、AKIMAが2026年10月に自社サイトを公開したときに、バリュードメインで既存のメール・認証のレコードを消さずに残し、新しいサイト用の設定とSearch Console・Resendの認証TXTだけを追記した実際の作業です。 ・料金と条件は、AKIMAの実際の料金条件(初期費用0円・月額19,800円税別、12か月の自動更新、中途解約は残月数分一括、初月無料で期間中は0円解約、クレジットカード登録必須)です。
