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ホームページ制作会社の選び方|5タイプ比較と契約前に聞く質問

公開 HPの困りごと相談室 編集部(株式会社AKIMA)確認:代表取締役 仲井 陽英

中小企業のホームページリニューアル完全ガイド第3章 / 全10章

先に結論

ホームページ制作会社の選び方は、金額やデザインより先に、①自社に近い実績があるか、②担当者と連絡の窓口が決まっているか、③ドメイン・サーバーが自社の名義になるか、④納品物の権利、⑤保守の範囲、⑥解約したときに何が手元に残るか、の6点を比べるのが基本です。依頼先は大手・地域の制作会社・フリーランス・月額制・自作ツールの5タイプに分かれ、向き不向きは社内の体制と予算で変わります。特に名義と解約時の扱いは、契約書に書いてもらうまで安心しないでください。

目次
  1. 1依頼先は5つのタイプに分かれる
  2. 2見るべき6つのポイント
  3. 36つのポイントの比べ方
  4. 4打ち合わせで聞く質問リスト
  5. 5ケース別:こういう会社はこう選ぶ
  6. 6依頼する前に、自社でやっておくこと
  7. 7よくある質問

依頼先は5つのタイプに分かれる

ホームページの依頼先は、大きく5つのタイプに分かれます。どれが良い・悪いではなく、会社の規模、予算、社内で更新できる人がいるかによって向き不向きが変わります。まず自社がどのタイプと相性が良いかを見当づけてから、個別の会社を比べると迷いにくくなります。

タイプ

向いている会社

注意したい点

契約前に確かめること

大手の制作会社

ページ数が多い、複数の部署が関わる、広告や採用まで一緒に進めたい

費用が大きくなりやすい。小さな修正にも見積もりや社内手続きが要ることがある

実際に担当するのは誰か(社内か、外部の協力会社か)

地域の制作会社

顔を合わせて相談したい、撮影や取材も近くで頼みたい

会社ごとに得意分野の差が大きい。担当が1人だと、その人が抜けたときに困る

同じ業種・同じ規模の実績、担当が替わったときの引き継ぎ方

フリーランス(個人)

予算を抑えたい、話が早い相手がよい

病気や廃業で連絡が取れなくなる心配がある。保守まで続けてもらえるか

ドメイン・サーバーの名義、連絡が取れないときの代わりの窓口

月額制のサービス

最初にまとまった費用を出しにくい、保守や修正もまとめて任せたい

契約期間の縛りや、解約したときにサイトをどこまで持ち出せるかがサービスごとに違う

最低契約期間、中途解約の条件、解約後のドメインとデータの扱い

自作ツール(自分で作るサービス)

社内に作業できる人と時間がある、まず小さく始めたい

原稿・写真・設定はすべて自社の仕事。作ったまま止まりやすい

独自ドメインが使えるか、ツールをやめるときにどうなるか

表の「確かめること」は、どのタイプでも聞いてかまいません。答えがはっきり返ってくるかどうかが、そのまま依頼先の比べ方になります。費用の相場や内訳を先に知りたい方はリニューアルの費用相場と内訳、月額制と買い切りの違いは月額制のホームページ制作で詳しく説明しています。

見るべき6つのポイント

見積もりの金額やデザインの好みは、比べやすいので目が行きがちです。ただ、公開してから困ることの多くは、次の6つから起きます。金額を比べる前に、ここを横に並べて見てください。

1. 実績:自社に近い会社を作ったことがあるか

実績の数より、自社と近い業種・規模・目的の例があるかを見ます。工務店なら施工例の見せ方、採用が目的なら採用ページの作り方が参考になります。実績のサイトを実際に開き、スマホで読みやすいか、今も更新されているかも確かめると、その会社が公開後どう関わっているかが見えます。

2. 担当者:誰が、どこまで対応するか

打ち合わせに来る人と、実際に作る人、公開後に修正する人が別のことはよくあります。それ自体は問題ではありませんが、窓口が誰か、返事はどのくらいで来るか、担当が替わったらどう引き継ぐかは聞いておきます。Googleも、検索対策の業者を選ぶときの質問例として、連絡方法が明確か、変更の内容と理由を説明してくれるかを挙げています。

3. ドメイン・サーバーの名義:会社の名前になっているか

ドメインは、インターネット上の会社の住所にあたる部分です(例:○○.co.jp)。この契約者が制作会社の名前になっていると、あとで別の会社に頼み替えるとき、前の会社の協力がないと移せません。.jpドメインなら、JPRSのWHOIS(ドメインの登録情報を調べるサービス)で登録者を確かめられます。新しく作るときは「ドメインの登録者は自社にしてほしい」と最初に伝えてください。

4. 納品物の権利:作ったものを自社で使い続けられるか

デザインや文章、写真には著作権があります。著作権法では、著作権は全部または一部を譲れると定めています。ただし、改変などに関わる一部の権利は、契約で特に書いていないと、元の作り手に残ったものと推定されます。つまり「納品された」だけでは、自由に直したり、別の会社に渡して作り直したりできるとは限りません。契約書に、著作権を譲るのか、使ってよい範囲を決めるのか、どちらなのかを書いてもらいましょう。

5. 保守の範囲:月々の費用に何が入っているか

「保守費」という同じ名前でも、中身は会社によって違います。サーバーとSSL(通信を暗号化する仕組み)の更新だけのこともあれば、文章や写真の差し替え、不具合の対応まで含むこともあります。月に何回まで、どの程度の修正までが料金の中なのか、それを超えたらいくらかを確かめます。

6. 解約時の扱い:やめるとき、何が手元に残るか

契約するときに解約の話をするのは気が引けますが、一番大事な確認です。解約したらサイトのデータを受け取れるのか、ドメインはそのまま使えるのか、メールは止まらないのか。月額制の場合は、最低契約期間と、途中でやめるときの費用もあわせて聞きます。

6つのポイントの比べ方

複数の会社から話を聞いたら、次のような表に書き込むと違いがはっきりします。「よく分からない」と返ってきた所は、空欄のままにせず、印を付けておきます。

ポイント

安心できる答えの例

確かめが必要な答えの例

実績

同じ業種の例を見せてくれる。公開後の運用の様子も説明できる

デザインの見本だけで、実際に公開中のサイトがない

担当者

窓口と返事の目安を言ってくれる

「その都度対応します」だけで、窓口が決まっていない

ドメイン・サーバーの名義

ドメインは御社名義。サーバーの契約者も書面で示せる

「こちらで管理するので大丈夫です」と名義をはっきり言わない

納品物の権利

著作権の扱いを契約書に書ける

契約書に権利の記載がない

保守の範囲

含まれる作業と、別料金になる作業を一覧で出せる

「保守一式」としか書かれていない

解約時の扱い

データの渡し方、ドメインの扱い、解約の費用を説明できる

「解約される方はほとんどいません」とだけ答え、条件を説明しない

迷う所が多い依頼先は、安く見えても公開後に手間や費用がかかることがあります。答えがはっきりしている依頼先は、長く付き合いやすい相手と考えられます。

打ち合わせで聞く質問リスト

最初の打ち合わせで、そのまま読み上げて使える質問です。リニューアル完全ガイドの「最初に聞く質問」をもとに、依頼先を比べるための質問を足しています。

作る前に聞くこと

  • うちと同じ業種や、同じくらいの規模の会社のサイトを見せてもらえますか
  • 打ち合わせの窓口と、実際に作る人は同じですか。外部に頼む部分はありますか
  • 原稿と写真は、どこまでお願いできますか。こちらで用意するものは何ですか
  • 公開までの期間の目安と、こちらが確認する回数を教えてください
  • 今のURLは変わりますか。変わるなら、古いURLからの転送の設定は見積もりに入っていますか

名義と権利について聞くこと

  • ドメインの登録者は、うちの会社の名前にしてもらえますか
  • サーバーは誰の名前で契約しますか
  • デザインや文章の著作権は、どちらのものになりますか。契約書に書いてもらえますか
  • 管理画面のIDは、うちにも発行してもらえますか

公開後と解約について聞くこと

  • 月々の費用には、どんな作業が含まれますか。含まれない作業はいくらですか
  • 文章や写真を変えたいとき、どう頼めばよいですか。自分で変えられる部分はありますか
  • 最低契約期間はありますか。途中でやめるときの費用はいくらですか
  • 解約したら、サイトのデータとドメインはどうなりますか
  • 今の会社のメールアドレスは、切り替えのときも止まらずに使えますか

なお、「検索で必ず1位にします」といった約束には注意してください。Googleは、検索で一番上に載ることは誰にも保証できないと説明しています。順位の約束より、何をどう変えるのかを説明してくれるかで判断しましょう。

ケース別:こういう会社はこう選ぶ

今の制作会社と連絡がつきにくい会社

次の依頼先を探す前に、今のドメインとサーバーの名義を確かめてください。名義が今の制作会社のままなら、新しい依頼先には「名義の移し替えから手伝ってもらえるか」を最初に聞きます。ここを手伝える依頼先かどうかで、選ぶ相手が絞られます。移し方の注意点はドメイン移管の手順と注意点にまとめています。

社内にHPを触れる人がいない会社

自作ツールは向きにくいタイプです。原稿づくりから公開後の修正まで任せられる地域の制作会社か、保守込みの月額制が候補になります。比べるときは、6つのポイントのうち「保守の範囲」を特に細かく聞いてください。

今期の予算を抑えたい会社

フリーランス、月額制、自作ツールが候補です。ただし最初の費用だけでなく、3年・5年使ったときの合計で比べます。月額制なら契約期間と解約の条件、フリーランスなら連絡が取れなくなったときの備え(ドメインとサーバーを自社名義にしておく)が、比べるときの分かれ目です。補助金を使えるかはホームページ制作に使える補助金で確かめられます。

工務店・建設会社

施工例をどれだけ自分で追加できるかが、公開後の差になります。施工例のページを自社で増やせる仕組みか、頼むたびに費用がかかるかを確かめてください。

依頼する前に、自社でやっておくこと

依頼先を比べる前に、自社の側で準備しておくと、見積もりの精度が上がり、比べやすくなります。

  • 今のHPの状態を知る:HP年齢診断でURLを入れると、作りの古さや、スマホ対応・HTTPS・お問い合わせの入口などの状態がまとめて分かります。依頼先に見せる資料にもなります
  • ドメインとサーバーの名義、更新日を書き出す
  • HPで何を増やしたいか(問い合わせ、採用の応募、信頼)を一言で決める
  • 予算を「最初に出せる額」と「月々出せる額」に分けて考える

このうち名義の確かめ方や、リニューアル全体の段取りは中小企業のホームページリニューアル完全ガイドの棚卸しチェックリストで詳しく説明しています。

参考までに、AKIMAの「HPもう、つくってます」は月額制のサービスで、御社のHPの案を先につくってから見せる形をとっています。初期費用0円・月額19,800円(税別)、契約期間は12か月で12か月ごとに自動更新、期間中に解約する場合は残りの月数分を一括で支払う条件です。初月(お申し込み日から1か月)は無料で、その間は0円で解約できます。お申し込みにはクレジットカードの登録が必要です。ドメインの移管は行わず、表示先だけを切り替える方式です。条件の詳細は料金のページにあります。ほかの依頼先と比べるときも、上の6つのポイントで同じように確かめてください。

よくある質問

相見積もりは何社くらい取ればよいですか?

2〜3社が比べやすい数です。多すぎると、打ち合わせと比較に時間がかかり、決めきれなくなります。金額だけでなく、6つのポイントへの答えを同じ表に書き込んで比べてください。

知り合いの紹介なら、契約書がなくても大丈夫ですか?

紹介でも、ドメインの名義、著作権、保守の範囲、解約の扱いは書面に残すことをおすすめします。相手が悪いわけではなく、担当者が替わったり、事業をやめたりしたときに、書面がないと誰も分からなくなるためです。

安い見積もりと高い見積もり、何が違うのですか?

多くの場合、ページ数、原稿や写真を誰が用意するか、URLの転送やメールの移し替えといった作業が入っているか、公開後の保守がどこまで含まれるかが違います。総額ではなく、項目ごとに「入っている・入っていない」を並べると、差の理由が見えてきます。

今の制作会社に、別の会社へ頼み替えることを伝えにくいです

先に、ドメインとサーバーの名義、管理画面のIDが自社で分かるかを確かめてください。自社で押さえられていれば、伝えるのは新しいサイトの準備ができてからでも間に合うことが多いです。名義が今の制作会社のままなら、移す手続きに協力してもらう必要があるため、早めに相談します。

この記事の一次情報

・AKIMAの「HPもう、つくってます」の実際の契約条件(初期費用0円・月額19,800円(税別)、12か月契約で自動更新、期間中の解約は残月数分を一括、初月無料で期間中は0円解約、クレジットカード登録必須)と、ドメインの移管は行わずWebの表示先だけを切り替えるという実際の運用を、月額制を比べるときの確認項目(契約期間・解約条件・ドメインの扱い)の具体例として示しました。 ・「依頼する前に自社でやっておくこと」で挙げた今のHPの状態(作りの古さ、スマホ対応、HTTPS、お問い合わせの入口)は、AKIMAのHP年齢診断が実際に判定に使っている項目です。

出典

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