AKIMA

中小企業のホームページリニューアル完全ガイド|判断・費用・進め方

公開 更新 HPの困りごと相談室 編集部(株式会社AKIMA)確認:株式会社AKIMA 代表取締役 仲井 陽英

先に結論

リニューアルするかは「見た目が古いか」ではなく、①お客様が知りたい情報が載っているか、②スマホ表示・警告・お問い合わせなど“止まっている”所がないか、③ドメインやサーバー、管理画面を自社で押さえているか、の3つで決めます。費用はページ数と引き継ぐものによって数十万〜数百万円と幅があります。最初にやるのは見積もりではなく、今のHPの棚卸しです。ドメインやURLの引き継ぎを誤ると、検索順位やメールが止まることがあるので注意してください。

目次
  1. 1リニューアルすべきかを決める3つの判断軸
  2. 2作り直す・部分的に直す・そのまま、の比較
  3. 3費用の目安と内訳
  4. 4始める前の棚卸しチェックリスト
  5. 5リニューアルの進め方(7つのステップ)
  6. 6失敗しやすい5つのポイント
  7. 7ケース別の判断
  8. 8制作会社に最初に聞く質問
  9. 9よくある質問

リニューアルすべきかを決める3つの判断軸

「デザインが古く見える」は、リニューアルを考えるきっかけとしては自然です。ただ、見た目だけで決めると、費用をかけたのに問い合わせが増えない、ということが起きます。判断は次の3つの軸で行うのがおすすめです。

判断軸1:お客様が知りたい情報が載っているか

事業内容、強み、料金の目安、施工例や実績、会社の顔(代表や社員)、問い合わせ先。初めてHPを見たお客様は、これらで「頼んでよい会社か」を判断します。何年も更新していないHPでは、事業内容が今と違っていたり、実績が数年前で止まっていたりします。

判断軸2:止まっている所がないか

スマホで文字が小さすぎる、ブラウザに「保護されていない通信」と出る、お問い合わせフォームから送っても届かない、お知らせが何年も前のまま。こうした「止まっている所」は、見た目以上にお客様を遠ざけます(警告の意味と直し方は警告・セキュリティの困りごとにまとめています)。Googleも、安全な接続(HTTPS)で配信されているか、スマホで適切に表示されるかを、使う人の体験として確かめる項目に挙げています。

判断軸3:ドメインや管理画面を自社で押さえているか

ドメイン(会社の住所にあたる部分)やサーバーの契約者、管理画面のID。これが分からないと、直したいときに直せず、リニューアルの進め方も変わります。

今の状態

判断の目安

自分で確かめる方法

情報が古い・足りない

載せる情報の整理から。量が多ければ作り直し

事業内容・実績・料金の目安が今と合っているか読み直す

スマホで読みにくい、警告が出る

作り直しか、少なくとも部分的な改修

自分のスマホで開く。ブラウザのアドレス欄の表示を見る

契約者や管理画面が分からない

リニューアルの前に、管理権を確かめる

ドメインの登録情報、契約書、請求書を探す

3つとも問題がない

今はリニューアル不要。期限切れなどだけ見張る

SSLとドメインの更新日を控えておく

自社のHPがどこに当てはまるか分からないときは、HP年齢診断でURLを入れると、作りの古さと、スマホ対応・HTTPS・お問い合わせの入口などの状態がまとめて分かります。

作り直す・部分的に直す・そのまま、の比較

リニューアルは「全部作り直す」だけではありません。今のHPの状態によっては、部分的に直すほうが早く、費用も抑えられます。

選択肢

向いている会社

費用の傾向

注意点

先に確かめること

作り直す

10年近く前のまま。スマホに対応していない。管理画面に入れない

高い

原稿と写真の準備が要る。URLが変わるなら転送の設定が必須

ドメインとサーバーの契約者

部分的に直す

数年以内に作った。土台はスマホにも対応している

低い

古い仕組みのままだと、次の更新でまた困ることがある

管理画面に入れるか、誰が更新できるか

そのまま

情報が足りていて、止まっている所がない

かからない

警告や期限切れが出たらすぐ対応が要る

SSLとドメインの期限

迷ったときは「お客様が知りたい情報を、今の仕組みのまま載せられるか」で考えると判断しやすくなります。載せられないなら作り直し、載せられるなら部分的な改修が候補です。

費用の目安と内訳

リニューアルの費用は、見積もりによって大きく違います。制作会社が公開している相場の例を見ても、中小企業のコーポレートサイトで「100万円前後」とするもの、「50万〜300万円」とするものがあり、幅があります(出典は記事の最後)。金額の差は、主に次の要素から生まれます。

  • ページ数:トップと会社概要だけか、事業ごと・施工例ごとのページまで作るか
  • 原稿と写真:自社で用意するか、取材や撮影まで頼むか
  • 更新の仕組み:公開後に自分で文章や写真を変えられる仕組み(CMS)を入れるか
  • 移行の作業:URLが変わるときの転送の設定、ドメインやメールの移し替え
  • 公開後の保守:サーバー、SSL、修正の対応を月々いくらで頼むか

見積もりを比べるときは総額だけでなく、この5つのどれが含まれていて、どれが別料金かを並べて見てください。安く見えた見積もりに移行の作業が入っておらず、後から追加になることがあります。

支払い方には、最初にまとめて払う「買い切り」と、月々払う「月額制」があります。買い切りは数年使うほど1年あたりが安くなり、月額制は最初の負担が小さく、保守や修正が含まれることが多いのが違いです。たとえばAKIMAの「HPもう、つくってます」は初期費用0円・月額19,800円(税別)の12か月契約で、期間中に解約する場合は残りの月数分を一括で支払う条件があります。月額制を選ぶときは、契約期間と解約時の条件を必ず確かめてください。詳しい料金と条件は料金のページにまとめています。

届いた見積書の読み方と比べ方はホームページの見積もり相場と見積書の読み方、公開後の保守費用の中身はホームページの保守費用は何に払っているのかで詳しく説明しています。

始める前の棚卸しチェックリスト

制作会社に連絡する前に、自社で確かめておきたいことがあります。ここを先に済ませておくと、見積もりが正確になり、公開のときに「メールが止まった」「前の制作会社の許可が要る」といったトラブルを避けられます。

  • ドメインの契約者と更新日:.jpドメインなら、JPRSのWHOISで登録者を調べられます。会社名ではなく前の制作会社の名前になっていないか確かめます
  • サーバーの契約者:毎月・毎年の請求書がどこから届いているか
  • メールの仕組み:会社のメールアドレスが、HPと同じサーバーで動いているか、Googleなど別のサービスか
  • 管理画面のIDとパスワード:WordPressなどの管理画面に、自社の誰かが入れるか
  • Googleのアカウント類:Googleビジネスプロフィール、アクセス解析、Search Consoleの管理者が誰か
  • 今あるページのURLの一覧:作り直してURLが変わるとき、転送の設定に使います
  • お問い合わせの届け先:フォームから送ると、誰のメールに届くか

ドメインやメールの確かめ方はドメイン・メール・サーバーの困りごとで詳しく説明します。AKIMAがドメインやメールの設定を変えるときは、今入っている設定(メールの受け取り先や、Googleなどの認証の記録)を最初に書き出し、消さずに必要なものだけを足す、という順番で進めています。AKIMAが自社のサイトを公開したときも、この手順で、メールを止めずにドメインを新しいサイトへ向けました。

リニューアルの進め方(7つのステップ)

全体の流れと、自社が手を動かす場面をまとめます。

  1. 棚卸し(自社):上のチェックリストを埋める
  2. 目的と載せる情報を決める(自社):問い合わせを増やしたいのか、採用か、信頼を伝えたいのか。目的によって載せるページが変わります
  3. 制作会社を選ぶ(自社):見積もりと、後で説明する「最初に聞く質問」で比べる
  4. 原稿と写真を用意する(自社と制作会社):ここで止まる会社が多いので、誰がいつまでに用意するかを最初に決めます
  5. デザインを確かめる(制作会社が作り、自社が確かめる)
  6. 公開前の確認(両方):スマホでの表示、お問い合わせの届き方、URLの転送、メールが止まらないか
  7. 切り替えと公開後の確認(両方):公開した日にフォームを実際に送ってみる。数週間は検索からの訪問の変化を見る

いつ始めるかは、サーバーやドメインの更新月などの期限から逆算して決めます。決め方はホームページリニューアルのタイミングの決め方にまとめています。

失敗しやすい5つのポイント

リニューアルでよく起きる失敗と、避け方です。

  1. URLが変わったのに転送の設定をしていない:古いURLを開くと「見つかりません」になり、検索からの訪問が減ります。Googleは、URLが変わる移転では古いURLから新しいURLへ、サーバー側の永続的な転送(301など)を設定するよう案内しています。移転のあいだは検索順位が一時的に変動することも想定しておきます。
  2. ドメインやサーバーを移すときに、メールの設定を消してしまう:HPとメールが同じドメインで動いている会社は多く、設定を入れ替えるとメールが届かなくなることがあります。
  3. 原稿と写真が集まらず、制作が止まる:社長しか書けない内容があると、そこで何か月も止まります。今のHPの文章から起こせる部分は、制作会社に下書きを頼むのも手です。
  4. 見た目を優先して、載っていた情報が減る:画像を大きくして文章を削ると、お客様が知りたいことが消えます。検索でも、ページに書かれている内容が手がかりになります。
  5. ドメインや管理画面が制作会社の名義のまま:次に別の会社へ頼み替えるとき、前の会社の協力が要ります。契約の時点で名義を確かめます。

ケース別の判断

よくある状況ごとに、最初の一手をまとめます。

10年近く前のまま。スマホに対応しておらず、制作会社とも連絡がつかない

作り直しが前提です。ただし先にやるのは、ドメインとサーバーの管理権の確認です。名義が前の制作会社のままなら、移す手続きから始めます。

数年前に作った。見た目は問題ないが、問い合わせが少ない

作り直す前に、情報とお問い合わせの入口を直す部分的な改修を試す価値があります。スマホで電話がかけられるか、料金の目安や事例が載っているかを見直します。

採用のためにHPを直したい

応募を考えている人は、応募の前に会社のHPを見ています。まず採用ページを用意し、働く様子が伝わる写真と仕事内容を載せることから始めます。

今期は大きな予算が取れない

月額制や、ページを分けて段階的に作り直す方法があります。補助金を使う場合は、ホームページの費用に上限や、ほかの取り組みと一緒でないと申請できないといった条件が付くことがあり、条件は公募の回ごとに変わります。最新の公募要領で確かめてから計画を立ててください。

工務店・建設会社の場合

施工例、対応エリア、資格や許可、職人や社員の顔が、問い合わせの決め手になりやすい業種です。トップページのBefore/Afterでは、架空の工務店のHPを実際につくり直した例を見られます。載せるべき内容は、住宅の施主向けなら工務店のホームページに載せるべきこと、元請や取引先向けなら建設会社のホームページの作り方で詳しく説明しています。

制作会社に最初に聞く質問

見積もりを取る前に、次の質問をしておくと、公開後に困ることが減ります。

  • ドメインとサーバーの名義は、誰になりますか
  • URLは変わりますか。変わる場合、転送の設定は見積もりに入っていますか
  • 原稿と写真は、どこまでお願いできますか
  • 公開後、自分で文章や写真を変えられますか
  • 保守の費用には、何が含まれていますか
  • 解約するとき、サイトのデータやドメインを持ち出せますか
  • 今のメールアドレスは、そのまま使えますか
  • 公開前に、スマホでの表示とお問い合わせの届き方をどう確かめますか

答えがあいまいな項目は、契約書に書いてもらうよう頼んでください。

よくある質問

リニューアルすると検索順位は下がりますか?

URLを変えず、載っている内容を減らさなければ、影響は小さく済むことが多いです。URLを変える場合は、古いURLから新しいURLへの転送を設定します。それでも移転のあいだは順位が一時的に変動することがあり、落ち着くまで数週間かかることもあります。

今のドメインとメールアドレスは、そのまま使えますか?

多くの場合、そのまま使えます。ただし、ドメインの名義が誰か、メールがどのサービスで動いているかを確かめてから、設定を変える必要があります。

原稿や写真がなくても頼めますか?

今のHPに載っている内容から、文章の下書きを起こせる場合があります。事業内容や数字が今と合っているかは、自社で確かめてください。

補助金だけで作れますか?

補助金は費用の一部を後から補う仕組みで、全額が出るものではありません。対象になる経費や上限、公募の時期にも条件があります。全額を補助金に頼る計画は避け、自己負担分を含めて予算を考えてください。

制作会社と連絡が取れなくても、リニューアルできますか?

できる場合が多いですが、ドメインの名義が前の制作会社のままだと、移す手続きに時間がかかります。まずドメインの登録情報を確かめてください。

この記事の一次情報

・AKIMAのHP年齢診断で、実際に判定に使っている項目(スマホ用の設定の有無、横幅の固定、表を使ったレイアウト、HTTPSかどうか、著作権表記の年、スマホで電話が押せるか、お問い合わせフォームの有無、お客様が知りたいページ9種類のうち何種類あるか など)をもとに、判断軸を整理しました。 ・ドメインとメールの手順は、AKIMAが2026年10月に自社サイトを公開したときに、既存のメール・認証の設定を消さずにドメインを新しいサイトへ向けた実際の手順です。 ・Before/Afterは、AKIMAのサービスで架空の工務店のHPを実際につくり直したものです。

出典

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