ホームページが古いと感じたら|作り直すべき9つのサイン
公開 HPの困りごと相談室 編集部(株式会社AKIMA)確認:代表取締役 仲井 陽英
中小企業のホームページリニューアル完全ガイド第1章 / 全10章
先に結論
ホームページが古いかどうかは、色や雰囲気ではなく、お客様が困る所があるかで判断します。スマホで拡大しないと読めない、アドレスが http のまま、日付が何年も前で止まっている、電話番号が押せない、お問い合わせフォームがない、料金や実績のページがない。こうしたサインのうち、日付やページ不足など中身の古さは直すだけで済むことが多く、スマホ用の設定がない・表やFlashで組まれているなど作りの古さがあれば作り直しを考えます。まず自分のスマホで確かめてください。
「古い」は見た目ではなく、お客様が困るかどうかで決める
「うちのホームページ、古いかもしれない」と感じるきっかけは、色や写真の雰囲気であることが多いと思います。ただ、見た目の好みだけで作り直すと、費用をかけたのに問い合わせが変わらない、ということが起きます。
判断に使いたいのは、次の2つです。
- 作りの古さ:スマホに合わせる設定や、通信を守る https など、今のお客様の見方に合っているか
- 中身の古さ:日付が止まっていないか、お客様が知りたいページがそろっているか、連絡しやすいか
作りが古いと、直せる範囲に限りがあります。中身が古いだけなら、直すだけで済むことが多くなります。リニューアル全体の判断軸と進め方は中小企業のホームページリニューアル完全ガイドにまとめています。この記事では、そのうち「古さのサイン」を一つずつ具体的に見ていきます。
作り直すべきかが分かる9つのサイン
ここで挙げるサインは、AKIMAのHP年齢診断が実際に判定に使っている項目です。診断では、ページのHTMLに残っている書き方から「何年ごろの作りか」を推定します。たとえば、スマホ用の設定がないのは2012年ごろより前、表で画面を組む書き方は2008年ごろまでによくある作り、という目安です。年はあくまで手がかりからの推定で、作った年そのものではありません。
サイン1:スマホで開くと、文字を拡大しないと読めない
スマホの画面に合わせて表示するための設定(viewport という1行の指定)がないと、パソコン用の画面を縮めたまま表示されます。お客様は指で拡大して、左右に動かしながら読むことになります。設定があっても、画面の横にはみ出す部分があると、ページが左右に揺れて読みにくくなります。文字が小さすぎる(12px未満)場合も同じです。
Googleは、登録と順位付けにスマホ版のページの内容を使うと説明しています(モバイルファーストインデックス)。スマホで読みにくいことは、お客様にとっても検索にとっても弱点です。
サイン2:表(table)やフレーム、Flashで画面が組まれている
昔のホームページは、表の枠を使って画面を区切ったり(2008年ごろまで)、画面をフレームで分けたり(2005年ごろまで)していました。文字の色や大きさを font タグという古い書き方で指定しているのも、同じ時代の作りです。こうしたページは、スマホに合わせて組み替えるのが難しく、部分的な手直しでは追いつきません。
動きのある画面にFlashを使っている場合は、すでに表示されていない可能性があります。Adobeは2020年12月31日でFlash Playerのサポートを終え、2021年1月12日からFlashの内容の実行をブロックしています。
サイン3:アドレスが http のまま
アドレスが https ではなく http で始まると、ブラウザに「保護されていない通信」と出ます。お客様には「このサイトは大丈夫か」と映ります。Googleも、ページが安全な方法で配信されているかを、使う人の体験として確かめる項目に挙げています。https のページでも、お問い合わせフォームの送り先だけが http になっていると、入力したお名前や電話番号が暗号化されずに送られます。警告の意味と直し方は「保護されていない通信」と出たときの記事で説明しています。
サイン4:いちばん新しい日付が何年も前
ページの下にある著作権表記(© 2016 など)や、お知らせの日付が何年も前のままだと、「この会社はまだ営業しているのか」と思われることがあります。HP年齢診断では、ページに書かれたいちばん新しい年を見て、去年より前なら注意、4年以上前なら早めに直したい項目として扱っています。
ここは、作り直さなくても直せることが多い部分です。ただし「お知らせを更新したくても、やり方が分からない」「制作会社に頼まないと変えられない」状態なら、更新の仕組みそのものを見直す時期です。
サイン5:電話番号を押しても電話がかからない
スマホで見ているお客様は、電話番号を押せばそのまま電話がかかると思っています。番号が文字や画像で書かれているだけだと、メモして打ち直す手間がかかり、そこで離れる人がいます。スマホで開いた最初の画面に、電話やお問い合わせの入口がないのも同じです。連絡先を探して下まで動かす必要があります。
サイン6:お問い合わせフォームがない
電話しか連絡手段がないと、夜や休みの日にホームページを見た人は、その場で問い合わせられません。フォームがある場合は、個人情報の取り扱い(プライバシーポリシー)が書かれているかも合わせて確かめます。個人情報を集めているのに説明がない状態は、信頼を下げます。
サイン7:お客様が知りたいページが足りない
HP年齢診断では、お客様が会社を選ぶときに見るページを9種類に分けて、いくつあるかを数えています。会社概要、事業・サービス、料金、実績・事例、お客様の声、よくある質問、アクセス、採用、お問い合わせの9つです。3種類以下なら、情報が大きく足りない状態として扱います。
特に料金の目安と実績・事例は、ないと「高そう」「任せて大丈夫か分からない」と思われ、問い合わせの前に離れる原因になります。
サイン8:検索結果に会社名や説明が正しく出ない
ページの題名(タイトル)がない、検索結果に出る説明文が設定されていない、ページの大見出しがない。こうした状態だと、会社名で検索しても、何の会社かが伝わりにくくなります。住所や営業時間を検索エンジンに分かる形で書いているか、ページの一覧(サイトマップ)があるかも、診断で見ている項目です。
サイン9:アクセスの数字が取れていない、部品が古い
Googleアナリティクスが古い版(ユニバーサルアナリティクス)のままだと、2023年7月1日から数字が処理されていません。何人来て、何人問い合わせたかが分からない状態です。また、WordPressや、jQuery という部品の古い版のまま更新が止まっているサイトもあります。WordPressの古い版は、乗っ取りに使われる弱点が知られていることがあります。
自分のスマホで5分でできる確かめ方
専門の道具がなくても、次の順番で多くのサインは確かめられます。
- スマホで自社のトップページを開く:拡大しないで文字が読めるか。画面が左右に揺れないか
- アドレス欄を見る:鍵のマークや「保護されていない通信」の表示を確かめる
- 電話番号を押してみる:電話アプリが立ち上がるか
- ページのいちばん下まで動かす:著作権表記やお知らせの年が何年か
- メニューを開く:会社概要、事業内容、料金の目安、実績、よくある質問、採用、お問い合わせがあるか数える
- お問い合わせフォームから自分あてに送ってみる:届くか、誰のメールに届くか
- 会社名で検索する:検索結果に会社名と、何の会社かが分かる説明が出ているか
作りの古さ(スマホ用の設定、表のレイアウト、古い部品の版など)は、画面を見るだけでは分かりにくい部分です。HP年齢診断にURLを入れると、HTMLに残っている手がかりから推定した「何年製」と、見つかった手がかり、上のサインの判定をまとめて確かめられます。
直すだけでよい場合と、作り直す場合
サインが見つかっても、すべて作り直しになるわけではありません。サインの種類によって、直し方が変わります。
サイン | 直すだけでよい場合 | 作り直しを考える場合 | 先に確かめること |
|---|---|---|---|
スマホで読みにくい | スマホ対応の作りで、はみ出しや文字の小ささだけが気になる | スマホ用の設定がない。表やフレームで組まれている | スマホ用の設定があるか(診断で分かる) |
http のまま | サーバーでSSLを有効にし、http から https へ転送すれば済む | 古い仕組みでSSLを入れられない。中に http の部品が多い | サーバーの契約者と、管理画面に入れるか |
日付が古い | 管理画面から自社でお知らせや表記を更新できる | 更新の仕組みがなく、毎回制作会社に頼むしかない | 誰が、どうやって更新しているか |
電話が押せない、フォームがない | 電話番号にリンクを付ける、フォームを1ページ足す | 最初の画面の作りから変えないと入口を置けない | フォームの届け先と、プライバシーポリシーの有無 |
知りたいページが足りない | 足りないのが1〜2種類で、ページを足せる仕組みがある | 3種類以下しかなく、事業内容も今と合っていない | 載せる原稿と写真を用意できるか |
Flash、古いWordPressなど部品が古い | WordPressを最新版に上げられ、テーマやプラグインも対応している | Flashを使っている。版を上げると表示が崩れる | 管理画面のIDと、最後に更新した時期 |
まとめると、中身だけが古いなら直す、作り(スマホ用の設定、表のレイアウト、Flash)が古いなら作り直す、が基本の考え方です。作りが古いサイトに部分的な手直しを重ねると、直すたびに別の所が崩れ、結果として高くつくことがあります。
反対に、数年以内に作ったスマホ対応のサイトなら、作り直さずに情報とお問い合わせの入口を足すほうが、早く安く効果が出ることが多いです。作り直す場合の費用の目安と内訳はホームページリニューアルの費用相場と内訳で詳しく説明しています。
ケース別の判断
スマホで開くと縮んで表示され、お知らせが2018年で止まっている
スマホ用の設定がなく、更新も止まっているので、作り直しを考える段階です。先に、ドメインとサーバーの契約者、管理画面に入れるかを確かめます。今のページの文章は、作り直すときの原稿のもとになるので、消さずに残しておいてください。
スマホでは読めるが、料金や実績のページがない
作りは今の見方に合っているので、まずはページを足す手直しで十分です。料金は「○○円〜」の目安だけでも、問い合わせの前の不安を減らせます。実績は写真と一言の説明から始められます。
見た目は新しいが、http のままで「保護されていない通信」と出る
多くはサーバーの設定で直せます。SSLを有効にして、http で開いたときに https へ転送する設定を入れます。直したあと、フォームの送り先も https になっているかを確かめます。
採用のために直したいが、採用ページがない
求人を見た人は、応募の前に会社のホームページで雰囲気を確かめます。作りが新しければ採用ページを足す手直しで足ります。作りが古いなら、作り直しと合わせて採用ページを用意します。載せる内容は採用につながるホームページガイドを参考にしてください。
作り直すかどうか、案を見てから決めたい場合もあると思います。AKIMAでは、今のホームページの内容をもとに新しい案を先につくってお見せしています(サービスの内容)。
よくある質問
デザインだけ新しくすれば、問い合わせは増えますか?
見た目だけを変えても、料金の目安や実績、連絡の入口が足りないままだと、問い合わせは増えにくいです。見た目より先に、お客様が知りたいページと、スマホで連絡しやすいかを確かめてください。
何年たったら作り直すべきですか?
年数だけでは決まりません。10年前の作りでも、スマホに対応していて情報が更新されていれば、急いで作り直す必要はありません。反対に数年前に作ったサイトでも、スマホで読みにくく更新もできないなら、作り直しを考える価値があります。
WordPressで作っていれば古くないですか?
WordPressで作っていても、版が古いまま更新が止まっていることがあります。管理画面で今の版を確かめ、最新版に上げられるか、上げても表示が崩れないかを確かめてください。
古いサインがあると、検索に出なくなりますか?
すぐに出なくなるとは限りません。ただし、Googleはスマホ版のページの内容で登録と順位付けをしています。スマホで読めない、題名や説明がない、といった状態は、検索で不利になりやすい点です。
この記事の一次情報
・AKIMAのHP年齢診断で実際に判定に使っている項目をもとに、9つのサインを整理しました。スマホ用の設定(viewport)の有無、画面の横のはみ出し、12px未満の小さい文字、表・フレーム・font タグ・Flash を使った古い作り、https かどうか、フォームの送り先の暗号化、ページに書かれたいちばん新しい年(去年より前で注意、4年以上前で要対応)、スマホで電話番号が押せるか、スマホの最初の画面に連絡の入口があるか、お問い合わせフォームとプライバシーポリシーの有無、お客様が知りたいページ9種類(会社概要・事業・料金・実績・お客様の声・よくある質問・アクセス・採用・お問い合わせ)のうち何種類あるか(3種類以下で要対応)、ページの題名・説明文・大見出し・構造化データ・サイトマップ、Googleアナリティクスの旧版、古いWordPress・jQueryの版。 ・「何年ごろの作りか」の目安(スマホ用の設定がない=2012年ごろより前、表のレイアウト=2008年ごろまで、フレーム=2005年ごろまで、Flash=2010年ごろまで、http=2017年ごろより前に多い)は、HP年齢診断の推定ロジック(hp-age.v1)で使っている年です。
