求人に応募が来ない会社の、採用につながるホームページガイド
公開 更新 HPの困りごと相談室 編集部(株式会社AKIMA)確認:代表取締役 仲井 陽英
先に結論
求人に応募が来ないときは、給与などの条件を変える前に、①求人を見た人が会社のHPで会社のことを確かめられるか、②仕事の中身と一日の流れが想像できるか、③応募の入口が分かりやすいか、の3つを見直します。小さな会社なら、大きな採用サイトでなくても、会社のHPに採用ページを1枚足すことから始められます。ただし自社HPでの募集でも、労働条件の明示や、求人情報を正確・最新に保つルールがあるので、書き方には注意してください。
このガイドの章
求人を出しても応募が来ないとき、HPで何が見られているか。小さな会社でもできる採用ページの作り方です。
目次
応募が来ないときに見直す3つの判断軸
求人に応募が来ないと、まず「給料を上げるしかないのか」と考えがちです。条件はもちろん大事ですが、条件を変える前に確かめられることがあります。次の3つの軸で、どこで止まっているかを切り分けてください。
判断軸1:求人を見た人が、会社のことを確かめられるか
求人サイトやハローワークの求人票に載せられる情報は、量も書き方も限られます。気になった人は、会社名で検索して会社のホームページを開くことがあります。そこで採用の情報が見つからない、何年も前のお知らせで止まっている、スマホで読みにくい、といった状態だと、「今もちゃんと動いている会社なのか」が分からず、応募をためらう理由になります。
判断軸2:仕事の中身と一日の流れが、想像できるか
「現場作業」「一般事務」といった一行だけでは、未経験の人ほど自分にできるか判断できません。どんな現場に、誰と、何時から何時まで、どんな道具を使って行くのか。入社してから一人前になるまで、誰がどう教えるのか。ここが書かれていないと、条件が良くても応募の手前で止まります。
判断軸3:応募の入口が分かりやすいか
応募したいと思った人が、どこから、何を用意して連絡すればよいかが分かるか。電話しか窓口がない、応募フォームが見つからない、送っても返事がない、ということがあると、せっかくの応募を逃します。いきなり応募するのではなく「話を聞きたい」「見学したい」という段階の入口があると、迷っている人が連絡しやすくなります。
今の状態 | 止まっている所の目安 | 自分で確かめる方法 |
|---|---|---|
求人の閲覧はあるが応募がない | 会社のHPか、仕事の中身の伝え方 | 会社名で検索し、スマホで自社のHPを開いてみる |
HPに採用のページがない | 判断軸1。まず採用ページを用意する | トップページのメニューに「採用」があるか見る |
採用ページはあるが、何年も前のまま | 判断軸1と2。情報を今に合わせる | 募集職種、給与、写真の人が今と合っているか読み直す |
問い合わせはあるが応募まで進まない | 判断軸3。入口と返事の早さ | 応募フォームを自分で送ってみる。誰に届くか確かめる |
応募が来ない会社のHPによくある7つの点と、それぞれの直し方は求人に応募が来ない会社のHPに共通することで説明しています。
求職者は会社のホームページで何を見ているか
応募を考えている人が会社のHPで確かめたいのは、きれいなデザインより「ここで働く自分」を想像できる材料です。編集部では、次の6つを特に見られやすい項目として整理しています。
- 今も動いている会社か:お知らせや施工例の日付、会社概要の内容が今と合っているか
- どんな仕事か:仕事内容、現場や職場の写真、一日の流れ
- 誰と働くか:社長や先輩の顔と言葉、年齢や経験の幅
- どう育ててもらえるか:未経験から一人前までの道のり、資格の取得の支援
- 条件:給与、勤務時間、休日、勤務地。求人票と食い違っていないか
- 応募の方法:連絡先、応募の流れ、見学ができるか
AKIMAのHP年齢診断でも、会社のHPの中に「採用」のページがあるかを判定の項目にしています。見つからないときは、求人を見た人が会社のサイトで雰囲気を確かめられない、という指摘を出します。自社のHPに採用の入口があるか、ほかにも止まっている所がないかは、HP年齢診断でURLを入れると確かめられます。
また、ブラウザに「保護されていない通信」と出ているHPは、応募フォームに名前や電話番号を入れるのをためらわれる原因になります。表示の意味と直し方は「保護されていない通信」と自社サイトに出たらにまとめています。
求人サイトだけ・採用ページを足す・採用サイトを別に作る、の比較
採用のためのHPといっても、大がかりな採用サイトを作る必要があるとは限りません。会社の規模と、どれだけ採りたいかで選び方が変わります。
選択肢 | 向いている会社 | 費用と手間の傾向 | 注意点 | 先に確かめること |
|---|---|---|---|---|
求人サイト・求人票だけ | 会社のHPがすでに新しく、仕事の様子も載っている | 求人の掲載料のほかはかからない | 書ける量が限られ、会社の雰囲気が伝わりにくい | 会社名で検索したとき、何が出てくるか |
会社のHPに採用ページを足す | 年に数人を採りたい小さな会社。多くの会社はここから | 中くらい。写真と原稿の準備が要る | 会社のHP自体が古いと、採用ページだけ新しくても浮いてしまう | 今のHPに、ページを足せる仕組みがあるか |
採用サイトを別に作る | 職種が多い、毎年まとまった人数を採る | 高い。更新の手間も増える | 作った後に更新が止まると、かえって逆効果 | 社員インタビューなどを、誰が続けて更新するか |
迷ったら「会社のHPに採用ページを1枚足す」から始めるのが現実的です。求人票から会社のHPへ、HPから応募へと、人の流れを一本にできるからです。会社のHPそのものが古く、採用ページを足す場所がない場合は、HP全体の見直しも視野に入ります。その判断は中小企業のホームページリニューアル完全ガイドで説明しています。
小さな会社でもできる採用ページの作り方
人事の担当者がいない会社でも、次の順番なら社長と現場の数人で進められます。
- 採りたい人を一人に決める:「若手」ではなく「現場経験はないが、体を動かすのが好きな20代」のように、具体的な一人を思い浮かべます。書く内容がぶれなくなります
- 求人票の条件を書き出す:給与、勤務時間、休日、勤務地、試用期間などを、今出している求人票と同じ内容でそろえます。HPと求人票で数字が違うと、不信感につながります
- 仕事の一日を書く:朝の集合から帰るまでを、時間ごとに5〜6行で。現場の人に話してもらうと書きやすくなります
- 写真を撮る:作業中の手元、道具、休憩中の様子、社長や先輩の顔。プロの撮影でなくても、スマホで明るい場所で撮れば十分使えます。写る人には掲載してよいか必ず確かめます
- 先輩の言葉を集める:入社のきっかけ、最初に困ったこと、今の仕事で好きなこと。3つの質問に答えてもらうだけで、立派な材料になります
- 応募の入口を作る:電話、メール、フォーム、それに「まずは見学」の選択肢。誰が受けて、何日以内に返事をするかも決めておきます
ページの並びは、求職者が知りたい順に「どんな会社か → どんな仕事か → 誰と働くか → 条件 → 応募の方法」とすると読みやすくなります。条件だけを先頭に並べるより、仕事の様子を見せてから条件を示すほうが、会社の考え方が伝わります。
載せる項目の構成案、聞き取りの質問、募集要項の記入例は採用ページの作り方にまとめています。
採用ページに条件を書くときの決まり
自社のHPで人を募集するときにも、法律で決まったルールがあります。厚生労働省のリーフレットでは、ハローワークへの求人の申し込みだけでなく、自社ホームページでの募集や求人広告の掲載でも、求人票や募集要項に少なくとも次のような労働条件を示す必要があるとしています。
- 業務内容、契約期間、試用期間、就業場所
- 就業時間、休憩時間、休日、時間外労働
- 賃金(いわゆる固定残業代の制度がある場合は、その内訳の書き方にも決まりがあります)
- 加入保険、受動喫煙を防ぐための措置、募集する会社の名前
2024年4月からは、これに「従事すべき業務の変更の範囲」「就業場所の変更の範囲」「有期労働契約を更新する場合の基準」が加わりました。「変更の範囲」とは、入社直後だけでなく、将来の配置転換などの見込みも含めた範囲のことです。たとえば「入社直後は本社の現場、変更の範囲は会社の全現場」のように書きます。
ページの都合で全部を書ききれない場合は、「詳細は面談時にお伝えします」などと添えて、一部を別のタイミングで示すこともできます。ただしその場合も、原則として面接など最初に求職者と接する時点までに、すべての条件を示す必要があります。
もう一つ大事なのが、求人の情報を正確で最新の内容に保つことです。2022年10月に施行された改正職業安定法で、求人企業も、うその表示や誤解を生む表示をしてはならず、求人情報を正確・最新に保つことが求められるようになりました。厚生労働省の資料では、募集を終えたり内容を変えたりしたら速やかに掲載をやめるか直すこと、いつの時点の情報かを明らかにすることなどが挙げられています。採用ページに「掲載日」や「更新日」を書き、募集が終わった職種を残さないようにしてください。
ここで紹介したのは要点です。自社の書き方で足りているか迷うときは、厚生労働省の資料(出典に記載)を確かめるか、最寄りの労働局やハローワークに相談してください。
ケース別の判断
よくある状況ごとに、最初の一手をまとめます。
会社のHPに、採用のページがそもそもない
まずは採用ページを1枚つくることから始めます。仕事内容、写真、条件、応募の方法がそろっていれば、最初は1ページで十分です。求人票の「会社のURL」の欄に、トップページではなく採用ページのURLを載せると、求人を見た人が迷わずにたどり着けます。
採用ページはあるが、何年も前のまま
新しく作り直す前に、情報を今に合わせることを優先します。終わった募集が残っていないか、写真の社員が今もいるか、給与や休日が求人票と同じかを確かめます。古い情報が残っていると、先ほどの「正確・最新」のルールの面でも問題になります。
会社のHP自体が古く、スマホで読みにくい
求人サイトからスマホのままHPを開く人もいるため、古い仕組みのまま採用ページだけ足しても、読みにくさは残ります。会社のHP全体を見直すか、少なくとも採用ページだけはスマホで読みやすく作るか、を比べて決めます。費用の考え方はホームページリニューアルの費用相場と内訳を参考にしてください。
工務店・建設会社で、職人や現場の人を採りたい
現場の写真、使う道具、資格の取得の支援、見習いから一人前までの年数の目安が、応募の決め手になりやすい業種です。「経験の有無より、何を大切にしているか」を社長の言葉で書くと、未経験の人にも届きやすくなります。現場ごとに通う場所が変わるなら、就業場所の書き方(変更の範囲)にも気をつけます。
採用ページを作る前に、社内で決めておく質問
制作を頼む前でも、自社で作る場合でも、次の質問に答えを出しておくと、作業が止まりにくくなります。
- 今年、何の職種を、何人採りたいですか
- その人は、入社して最初の1か月で何をしますか
- ページに顔と名前を出してよい社員は誰ですか
- 求人票とHPの条件は、誰がそろえて、変わったときに誰が直しますか
- 応募や問い合わせは、誰のメールや電話に届き、何日以内に返事をしますか
- 見学や「話を聞くだけ」の受け入れはできますか
- 募集が終わったとき、ページを誰がいつ直しますか
採用ページだけを外に頼む方法もあります。たとえばAKIMAには、ホームページ一式に追加する「採用ページ オプション」(月額9,800円・税別、契約期間は本体にそろえます)と、今のHPはそのままで採用ページだけを公開する「採用ページだけのプラン」(月額9,800円・税別)があり、どちらも初期費用は0円です。契約は12か月ごとの自動更新で、期間中に解約する場合は残りの月数分を一括で支払う条件があります。初月の無料期間やカードの登録など、詳しい条件は料金のページで確かめてください。
よくある質問
求人サイトに載せていれば、会社のHPに採用ページは要りませんか?
求人サイトだけで十分に応募が来ているなら、急いで作る必要はありません。ただ、求人サイトに書ける量には限りがあり、会社名で検索してHPを確かめる人もいます。応募が来ないと感じているなら、HPに採用の情報を置く価値はあります。
採用ページを作れば、すぐ応募が増えますか?
ページを作っただけで応募が増えるとは限りません。求人票から採用ページへのリンク、条件の見直し、応募後の返事の早さなどと組み合わせて効いてくるものです。作った後は、求人の閲覧数と応募数の変化を数か月見て、内容を直していきます。
募集していない時期は、採用ページを消したほうがよいですか?
消さずに「現在は募集していません」と書き、会社の様子や仕事の紹介は残しておく方法があります。募集を終えた職種や条件をそのまま載せておくのは避け、更新日を書いて、いつの時点の情報か分かるようにしてください。
この記事の一次情報
・AKIMAのHP年齢診断は、会社のHPの中に「採用」のページがあるかを実際に判定しています(お客様が知りたいページ9種類=会社概要・事業・料金・実績・お客様の声・よくある質問・アクセス・採用・お問い合わせ のうちの一つ)。見つからないときは「求人を見た人が、会社のサイトで雰囲気を確かめられない」と指摘します。この判定をもとに、判断軸1を整理しました。 ・AKIMAの採用ページ オプション(ホームページ一式に追加、月額9,800円税別、契約期間は本体にそろえる)と採用ページだけのプラン(月額9,800円税別)、初期費用0円、契約12か月・自動更新、中途解約は残月数分一括、の条件は、AKIMAの実際の料金条件です。
