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月額制のホームページ制作とは|買い切りとの違い

公開 HPの困りごと相談室 編集部(株式会社AKIMA)確認:代表取締役 仲井 陽英

中小企業のホームページリニューアル完全ガイド第5章 / 全10章

先に結論

月額制のホームページ制作は、最初の負担が小さく、サーバーや修正をまとめて任せやすい一方、長く使うほど総額が増え、契約期間や中途解約の条件が付くことがあります。どちらが得かは「何年使うか」で決まるので、月額×12か月×年数で買い切りと総額を比べてください。申し込む前には、契約期間と自動更新、途中でやめるときの費用、ドメインとデータの持ち主、解約後にHPがどうなるかの4つを、必ず書面で確かめます。

目次
  1. 1月額制と買い切りは、何が違うのか
  2. 2総額の考え方:月額×使う年数で比べる
  3. 3契約の前に必ず確かめる4つのこと
  4. 4月額制とリース契約を混同しない
  5. 5月額制が向いている会社・向かない会社
  6. 6月額制のデメリットも知っておく
  7. 7申し込む前に聞いておく質問
  8. 8よくある質問

月額制と買い切りは、何が違うのか

ホームページの制作費の払い方は、大きく2つに分かれます。最初に制作費をまとめて払う「買い切り(一括払い)」と、制作費を月々の料金に含めて払う「月額制」です。月額制は「サブスク型」「定額制」と呼ばれることもあります。

違いは払い方だけではありません。誰がサーバーや修正の面倒を見るか、契約をいつやめられるか、やめた後にHPがどうなるかまで変わります。主な違いを表にまとめます。

比べる点

月額制

買い切り(一括払い)

選ぶときの見方

最初に払うお金

0円か少額のことが多い

制作費をまとめて払う

今期に使える予算がいくらあるか

毎月のお金

決まった月額がかかる

サーバーやドメイン、保守を頼むならその費用

買い切りでも毎月の費用がゼロとは限らない

長く使ったときの総額

使うほど増え続ける

使うほど1年あたりが安くなる

何年使うつもりかで逆転する

サーバー・SSL・修正

月額に含まれることが多い

別の契約か、自社で手配

含まれる範囲を書面で確かめる

契約期間・やめ方

最低の契約期間や、中途解約の条件がある

制作の契約は公開で終わる。保守は別の契約

途中でやめるといくらかかるか

サイトのデータ

運営会社の仕組みの上で動くことが多い

納品を受ければ自社の手元に残しやすい

解約後に持ち出せるか

ドメイン(会社のURL)

会社によって、自社名義か運営会社の名義か分かれる

制作会社が代わりに取ることもある

どちらでも、名義が誰かを確かめる

表のとおり、どちらが得かは一概に言えません。決め手になるのは「何年使うか」「公開後にどれだけ手を入れるか」「やめるときに困らないか」の3つです。

総額の考え方:月額×使う年数で比べる

月額制は月々の金額が小さく見えるため、総額で比べることが大切です。計算は単純で、「月額×12か月×使う年数」に初期費用を足します。買い切りは「制作費+公開後に毎月かかる費用×12か月×年数」です。

分かりやすくするため、仮の数字で比べてみます(実在の会社の料金ではありません)。

  • 月額制A:初期費用0円、月額2万円(サーバー・保守・修正込み)
  • 買い切りB:制作費50万円、公開後のサーバーと保守で月5,000円

使った年数

月額制Aの総額

買い切りBの総額

この期間ならどちらが少ないか

1年

24万円

56万円

月額制A

3年

72万円

68万円

買い切りB(ほぼ同じ)

5年

120万円

80万円

買い切りB

この例では、2年10か月ほどで総額が並び、それより長く使うほど買い切りのほうが少なくなります。50万円の差を、毎月の差1万5,000円で割ると、およそ33か月になるからです。

ただし、この計算には入っていないものがあります。買い切りで「修正は1回ごとに見積もり」の契約なら、文章や写真を変えるたびに費用がかかります。数年後にスマホの表示や仕組みが古くなって作り直すなら、その費用も加わります。反対に月額制は、使わない月にも同じ金額を払います。自社で計算するときは、公開後に年に何回くらい直したいか、何年で作り直すことになりそうかも書き出してください。見積もりの内訳の見方はホームページリニューアルの費用相場と内訳にまとめています。

契約の前に必ず確かめる4つのこと

月額制で後から困るのは、料金そのものより、契約の条件を知らなかったときです。次の4つは、申し込む前に書面で確かめてください。

1. 契約期間と自動更新

「最低○か月」「○年契約」といった期間があるか、期間が終わると自動で更新されるか、更新しないときは何日前までに伝える必要があるかを確かめます。自動更新の申し出の期限を過ぎると、もう1期間続くことがあります。

2. 途中でやめるときの費用

契約期間の途中で解約すると、残りの期間の料金をまとめて払う、違約金がかかる、といった条件が付いていることがあります。「月額だからいつでもやめられる」とは限りません。残りが何か月のときにやめると、いくらになるかを具体的に計算しておくと安心です。

3. ドメインとデータの持ち主

会社のURLにあたるドメインが、自社の名義か、運営会社の名義かを確かめます。運営会社の名義だと、解約したときにドメインを移せるか、移すのに費用がかかるかが問題になります。メールアドレスが同じドメインで動いている場合は、メールにも関わります。ドメインの移し方は会社のドメインを移管する手順と注意点で説明しています。

4. 解約した後、HPがどうなるか

月額制のHPは、運営会社のサーバーや仕組みの上で動いていることが多く、解約するとHPが表示されなくなることがあります。そのとき、文章や写真のデータを受け取れるか、別の会社に作り直してもらうときに引き継げるか、元のHPに戻せるかを確かめます。「解約後のデータの扱い」が契約書に書かれていなければ、書いてもらうよう頼んでください。

月額制とリース契約を混同しない

月々払うという点で似ているものに、リース契約があります。台東区消費生活センターの事業者向けの案内では、ホームページ作成ソフトのリースの事例を挙げ、契約金額の大部分はソフトでHP作成ではないこと、HPの更新などの条件について「契約書に書いていない」と対応しない業者もいることを紹介し、必ず書面を確かめるよう呼びかけています。

同じ案内では、リース契約は中途解約できず、リース会社との合意で解約する場合も残りの債務を全額払う必要があること、個人で経営していても事業者どうしの取引にはクーリング・オフの制度が適用されないことも説明しています。

月額制の制作サービスとリース契約は、契約の相手や仕組みが違います。契約書に「リース会社」の名前が出てくる、制作会社とは別の会社と契約する、という場合は、リース契約になっていないかを確かめてください。どちらの場合も、契約内容、総額、期間を見てから判断するのが基本です。

月額制が向いている会社・向かない会社

月額制が合うかどうかは、会社の状況によって分かれます。

こんな会社なら

向いている払い方

理由

今期はまとまった予算を出せないが、HPが古くて困っている

月額制

最初の負担を小さくして、今すぐ直せる

HPの担当者がおらず、サーバーやSSLの管理も任せたい

月額制

保守や修正が料金に含まれることが多く、窓口が一つで済む

一度作ったら5年以上ほとんど変えない

買い切り

長く使うほど総額が少なくなりやすい

社内に詳しい人がいて、更新もサーバーも自社でできる

買い切り

保守を外に頼む必要が小さい

デザインや機能を細かく作り込みたい

買い切り(または個別の見積もり)

月額制は決まった型や範囲の中で作ることが多い

予算はあるが、何年使うか読めない

どちらもあり。解約条件で選ぶ

やめるときの費用と、データの扱いが決め手になる

月額制が向いているケース

HPが10年近く前のままで、スマホでも読みにくいが、今期は数十万円をまとめて出しにくい会社です。また、HPの担当者がいない会社では、サーバー、SSL、軽い修正まで一つの窓口に任せられることが、金額以上の利点になります。

月額制が向かないケース

作ったHPを長く変えずに使う会社や、社内で管理ができる会社です。この場合、毎月の料金の中に含まれる保守や修正をあまり使わず、総額だけが積み上がることになります。また、自社だけの特別な機能が必要な会社は、決まった範囲で作る月額制では物足りないことがあります。

月額制のデメリットも知っておく

AKIMAも月額制でHPを制作しています。そのうえで、月額制には次のような弱点があることを、選ぶ前に知っておいてください。

  • 長く使うほど総額が増える:上の計算のとおり、使う年数が長いと買い切りより多く払うことがあります
  • 途中でやめにくいことがある:契約期間がある場合、残りの期間の料金を払う条件が付くことがあります
  • 解約するとHPが止まることが多い:運営会社の仕組みの上で動いているため、やめた後の引き継ぎを考えておく必要があります
  • 作れる範囲が決まっている:細かな作り込みや特別な機能は、月額の範囲に入らないことがあります
  • 払い続ける管理が要る:カード払いなどの場合、カードの期限切れで支払いが止まらないよう気をつけます

参考までに、AKIMAの「HPもう、つくってます」の条件を書いておきます。初期費用0円、月額19,800円(税別)で、サーバー・SSL・保守と軽微な修正を含みます。契約期間は12か月で、12か月ごとに自動更新します(更新しない場合は、期間満了日の1か月前の日までに申し出が必要です)。契約期間中に解約する場合は、残りの月数分の月額を一括で支払います。たとえば残りが6か月あるときに解約すると、19,800円×6か月で118,800円(税別)です。初月(お申し込み日から1か月)は無料で、その期間中はいつでも0円で解約でき、元のHPへの切り戻しも無料で手伝います。申し込みにはクレジットカードの登録が必要です。月額×12か月で計算すると237,600円(税別)で、初月の扱いを含めた実際の合計額は申し込みの画面で表示されます。ドメインは移管せず、御社の契約のまま表示先だけを切り替えます。詳しくは料金のページをご覧ください。

申し込む前に聞いておく質問

月額制でも買い切りでも、次の質問への答えを書面でもらっておくと、後で困ることが減ります。

  • 月額(または制作費)に含まれるものと、別料金になるものは何ですか
  • 最低の契約期間はありますか。自動更新ですか。更新しないときは、いつまでに伝えればよいですか
  • 途中で解約すると、いくらかかりますか
  • ドメインは誰の名義になりますか
  • 解約した後、HPのデータや文章、写真は受け取れますか
  • 月に何回、どこまで修正をお願いできますか
  • 今のメールアドレスは、そのまま使えますか
  • 契約の相手は御社ですか。リース会社など別の会社が入りますか

制作会社の比べ方全体はホームページ制作会社の選び方で、リニューアル全体の進め方は中小企業のホームページリニューアル完全ガイドで説明しています。

よくある質問

月額制なら、いつでもやめられますか?

契約によります。最低の契約期間があり、途中でやめると残りの期間分を払う条件が付いていることがあります。「月額」という言葉だけで判断せず、契約期間と中途解約の条件を確かめてください。

月額制で作ったHPを、解約後に別の会社へ移せますか?

ドメインが自社の名義なら、URLやメールアドレスはそのまま新しい会社で使える場合が多いです。一方、HPの見た目や仕組みは運営会社のものなので、そのまま持ち出せないことがあります。文章や写真を受け取れるかを、契約前に確かめておきます。

補助金は月額制にも使えますか?

補助金によって、対象になる経費や期間の決まりが違います。使いたい補助金の最新の公募要領で確かめてください。補助金の考え方はホームページ制作に使える補助金にまとめています。

月額制の料金は、経費としてどう扱えばよいですか?

払い方や契約の中身によって扱いが変わることがあります。買い切りと月額制で、経費の計上の仕方が違うこともあるため、顧問の税理士に契約書を見せて確かめてください。

買い切りで作ったHPを、途中から月額制の保守に切り替えられますか?

できる場合があります。ただし、今のHPの仕組みを新しい会社が引き継げるか、サーバーやドメインの名義を移せるかで変わります。まず今の契約者と管理画面の状況を確かめてから相談してください。

この記事の一次情報

・AKIMAの実際の料金条件(初期費用0円・月額19,800円税別、サーバー・SSL・保守と軽微な修正を含む、契約12か月・自動更新で更新しない場合は満了日の1か月前の日までに申し出、中途解約は残月数分の月額を一括、初月は無料で期間中は0円解約・元のHPへの切り戻しを無料で手伝う、クレジットカード登録必須、ドメインは移管せず表示先だけ切り替える)を、月額制の一例として載せました。 ・総額の比較表の数字は、計算の仕方を示すための仮の数字で、実在の会社の料金ではありません。

出典

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