採用ページの作り方|載せる項目と手順、募集要項の書き方
公開 HPの困りごと相談室 編集部(株式会社AKIMA)確認:代表取締役 仲井 陽英
先に結論
採用ページは、①載せる項目と並びを決める、②社員に聞いて原稿を集める、③写真を撮る、④募集要項を書く、⑤応募フォームと受け手を決める、⑥求人票や求人サイトからつなぐ、⑦公開後に更新する、の順で作ります。小さな会社なら1ページから始められます。募集要項は自社のHPでも、業務内容と就業場所(それぞれの変更の範囲を含む)、賃金、休日など決まった労働条件を示す必要があり、掲載した時点を示して正確・最新に保つことも求められます。
目次
採用ページを作る7つの手順
採用ページは、デザインから考え始めると止まりがちです。先に中身をそろえ、最後に形にする順番で進めます。採用ページが必要かどうか、求人サイトだけで足りるかの判断は求人に応募が来ない会社の、採用につながるホームページガイドで説明しています。この記事は「作る」と決めた会社向けに、実際の作業を手順ごとに具体的にまとめます。
- 載せる項目と並びを決める(半日)
- 社員に聞いて原稿を集める(1〜2週間)
- 写真を撮る(半日〜1日)
- 募集要項を書く(半日。法令で決まった項目に沿って)
- 応募フォームと受け手を決める(半日)
- 求人票・求人サイトからつなぐ(公開と同時に)
- 公開後に更新する(月に1回の点検)
日数は、社長と数人の社員で進める場合の編集部の目安です。原稿集めから逆算して公開日を決めてください。
手順1:載せる項目と並びを決める(構成案)
求職者が知りたい順に並べると、読み進めやすくなります。小さな会社なら、次の項目を上から順に1ページに並べれば十分です。
並び | 項目 | 書く内容 | 材料の集め方 | なくてもよい会社 |
|---|---|---|---|---|
1 | 社長からのひとこと | どんな人に来てほしいか、何を大事にしている会社か。5〜8行 | 社長に話してもらい、文字にする | なし(必ず入れたい) |
2 | 仕事の紹介 | 何を、どこで、誰と。職種ごとに3〜5行 | 現場の責任者に聞く | なし |
3 | 一日の流れ | 出社から帰るまでを時間ごとに5〜6行 | 入社2〜3年目の社員に聞く | 仕事が日によって大きく違う会社は「ある一日」で |
4 | 先輩の声 | 入社のきっかけ、最初に困ったこと、今の仕事で好きなこと | 1人15分の聞き取りを2〜3人 | 顔を出せる社員がいない会社は、文章だけでも可 |
5 | 育て方・資格の支援 | 一人前までの流れ、資格の費用の扱い | 社長・総務が書く | 経験者だけを採る会社は短くてよい |
6 | 募集要項 | 法令で示すべき労働条件(手順4) | 今の求人票から写す | なし |
7 | 応募の流れ | 応募→連絡→見学・面接→内定の順と日数の目安 | 受け手の社員と決める | なし |
8 | よくある質問 | 未経験でもよいか、車通勤できるか、など | 面接で実際によく聞かれることを集める | 最初はなくてもよい |
1から7までがそろえば公開できます。8は公開後に足していけば十分です。
手順2:社員に聞いて原稿を集める
原稿は、社長が一人で書くより、社員に聞いた言葉を使うほうが具体的になります。聞き取りは、1人15分ほどで十分です。スマホで録音しておき、後で文字にします。
先輩の声で聞くとよい質問は次のとおりです。
- 入社する前は、何をしていましたか。なぜこの会社にしましたか
- 入って最初の1か月で、いちばん困ったことは何ですか。どう乗り越えましたか
- 今の仕事で、うれしかったこと・好きなことは何ですか
- ある一日の流れを、朝から順番に教えてください
- 応募を迷っている人に、ひとこと言うなら何ですか
文字にするときは言い回しを整えすぎず、「最初は道具の名前が全然分からなかった」のような素直な言葉を残します。載せる前に本人に確認してもらいます。
手順3:写真を撮る
写真はスマホで撮ったもので構いません。明るい日中に、次のような写真を少しずつ集めます。
撮るもの | 伝わること | 撮り方のコツ |
|---|---|---|
作業中の手元 | どんな仕事か | 顔が写らなくても使える。道具がはっきり見える距離で |
社長と先輩の顔 | 誰と働くか | 正面で、表情が分かるもの。作業着のままでよい |
事務所・休憩の様子 | 働く場所の雰囲気 | 片付けてから撮る。私物や書類が写らないように |
車・道具・現場の全体 | 仕事の規模 | お客様の家や名前が分からない角度で |
写る社員には、採用ページに載せてよいか、辞めたときにどうするかを先に確かめておきます。お客様の家や現場を撮るときは、所在地や表札が分からないようにします。
手順4:募集要項を書く(法令で示すべき労働条件)
募集要項は、気持ちを伝える文章とは違い、決まった項目を正確に書く部分です。厚生労働省のリーフレットでは、自社ホームページでの募集でも、少なくとも次の労働条件を求人票や募集要項で示す必要があるとしています。2024年4月からは、業務内容と就業場所の「変更の範囲」、有期契約の更新の基準が加わりました。
項目 | 記入例(工務店の場合) | 書くときの注意 |
|---|---|---|
業務内容 | (雇入れ直後)戸建て住宅の大工工事の補助(変更の範囲)当社の工事業務全般 | 変更の範囲は、将来の配置転換の見込みも含めて書く |
契約期間 | 期間の定めなし | 有期の場合は、更新の有無と判断の基準、上限も書く |
試用期間 | あり(3か月) | 試用期間中の給与が違う場合は、その額も書く |
就業場所 | (雇入れ直後)本社と市内の現場(変更の範囲)当社が請け負う全現場 | 現場ごとに通う先が変わるなら、その範囲を書く |
就業時間・休憩 | 8:00〜17:00(休憩12:00〜13:00ほか) | 集合時間と就業時間がずれる場合は分かるように |
休日 | 日曜・祝日、第2・第4土曜、年末年始 | 「会社カレンダーによる」だけで終わらせない |
時間外労働 | あり(月平均10時間) | 実態に合った数字を書く |
賃金 | 月給22万〜30万円(経験・資格により決定) | 固定残業代がある場合は、下の書き方にそろえる |
加入保険 | 雇用保険、労災保険、厚生年金、健康保険 | 実際に加入しているものだけ |
受動喫煙を防ぐ措置 | 屋内禁煙(屋外に喫煙場所あり) | 事務所と車の中の扱いもそろえておく |
募集する会社の名前 | 株式会社○○工務店 | 求人票と同じ正式名称で |
いわゆる固定残業代(残業の有無にかかわらず一定の手当を払う制度)がある場合、リーフレットでは次の3つを分けて書く例が示されています。
- 基本給の額(手当を除いた額)
- 手当の名前と、何時間分の時間外手当としていくら払うか
- その時間を超えた残業の割増賃金は、追加で払うこと
ページの都合で全部を書けない場合は「詳細は面談時にお伝えします」と添えて、一部を後で示すこともできます。その場合も、原則として面接など最初に接する時点までに、すべての条件を示す必要があります。また、2022年10月の改正職業安定法で、求人企業にも、うその表示や誤解を生む表示をせず、求人情報を正確・最新に保つことが求められています。募集要項の上か下に「掲載日」「更新日」を書いてください。
ここに書いたのは要点です。迷う場合は、出典の厚生労働省の資料を確かめるか、労働局やハローワークに相談してください。
手順5:応募フォームと受け手を決める
フォームは、入力が多いほど途中でやめられやすくなります。最初の応募で聞くのは、次くらいに絞るのがおすすめです。
- 名前、電話番号かメールアドレス(どちらか片方でよい形に)
- 希望する職種、「応募」か「まずは見学・話を聞きたい」かの選択
- ひとこと(空欄でもよい)
履歴書は、フォームでは求めず、面接の案内のときにお願いすれば十分です。フォームで名前や連絡先を集めるので、個人情報を何に使うかをはっきり書いておきます。厚生労働省の資料でも、求職者の個人情報を集めるときは、使う目的を具体的にウェブサイトなどで明らかにすることが示されています。「ご応募の連絡と選考のためにだけ使います」のように書き、プライバシーポリシーのページへのリンクを添えます。
フォームを作ったら、次の4つを決めて、実際に一度送ってみます。
- 応募のメールが誰に届くか(休みの日も見られるよう、2人以上に届く形が安心)
- 何日以内に、誰が、どの方法で返事をするか
- 送った人に、受け付けたことを知らせる自動の返信が届くか
- ブラウザに「保護されていない通信」と出ていないか(出ていれば「保護されていない通信」と自社サイトに出たらを参考に直す)
手順6:求人票・求人サイトからつなぐ
採用ページは、作っただけでは見られません。たどり着ける道を作ります。
- 会社のHPの中:メニューと一番下に「採用情報」の文字のリンクを置く
- ハローワークの求人票・求人サイト:会社URLの欄に、トップページではなく採用ページのURLを書く
- 条件をそろえる:給与・休日・勤務地を、求人票・求人サイト・採用ページで同じにする
Googleの検索結果に求人を表示させる「Google しごと検索」という仕組みもあります。Googleの説明では、求人ページに決まった形式のデータ(構造化データ)を入れると、求人が検索の求人表示に出やすくなります。ただし、データは1件の求人を扱うページにだけ置くこと、ページに見えている内容と一致させること、募集が終わったら期限の日付を過去にするかデータやページを消すこと、などの決まりがあります。
手順7:公開後の更新
古いまま置かれた採用ページは、かえって悪い印象を与えます。月に1回、次の点を確かめる日を決めておきます。
- 終わった募集・変わった条件が残っていないか(求人サイト側もそろえる)
- 載っている社員が今もいるか、写真が古くなっていないか
- 「更新日」が今の日付に近いか
- フォームから送った応募がきちんと届いているか
- 面接でよく聞かれたことを、よくある質問に足せないか
文章や写真を社内で直せる仕組みにしておくと、点検した日にその場で直せます。考え方はホームページを自分で更新できるようにするにはにまとめています。
会社の規模・採り方別の作り方
社員10人くらいまでで、年に1〜2人を採りたい場合
会社のHPに採用ページを1ページ足す形で十分です。構成案の1〜7を1ページに並べ、職種が2つあるなら、仕事の紹介と募集要項だけを職種ごとに分けます。先輩の声は1〜2人で構いません。社長の言葉が採用の決め手になりやすい規模なので、社長からのひとことに力を入れます。
社員が数十人いて、職種がいくつかある場合
採用ページの入口(一覧のページ)を1つ作り、職種ごとのページに分けます。職種ごとに一日の流れと先輩の声を用意し、募集要項も職種ごとに書きます。Google しごと検索の決まりに合わせやすいのもこの形です。更新する人を決めておかないと、職種ごとのページのどれかが古くなりやすいので注意します。
毎年まとまった人数を採る・新卒も採る場合
会社のHPとは別に、採用だけのサイトを作ることも考えます。社員インタビューを続けて増やす、説明会の日程を載せるなど、更新が多くなるためです。ただし、作った後に更新が止まると逆効果になるので、続けられる体制があるかを先に決めてください。
会社のHP自体が古く、ページを足せない場合
古い仕組みのHPには、新しいページをスマホで読みやすく足せないことがあります。その場合は、HP全体を見直すか、今のHPはそのままで採用ページだけを別に作るかを比べます。中身(手順1〜5)は同じなので、先に原稿と写真を集めておきます。応募が来ない原因がHPのどこにあるかを先に確かめたいときは、求人に応募が来ない会社のHPに共通することのチェック表を使ってください。HP年齢診断では、今のHPに採用のページが見つかるか、スマホに合わせた表示になっているかなども確かめられます。
採用ページを外に頼む場合
外に頼む場合も、手順1〜4の材料(構成、聞き取りの録音、写真、今の求人票)を先に用意しておくと、仕上がりが実態に近くなります。
たとえばAKIMAには、ホームページ一式(月額19,800円・税別)に追加する「採用ページ オプション」(月額9,800円・税別、契約期間は本体にそろえます)と、今のHPはそのままで採用ページだけを公開する「採用ページだけのプラン」(月額9,800円・税別)があり、どちらも初期費用は0円です。契約期間は12か月で、12か月ごとに自動更新します。期間中に解約する場合は、残りの月数分の月額を一括で支払う条件があります。初月(お申し込み日から1か月)は無料で、その間はいつでも0円で解約できます。お申し込みにはクレジットカードの登録が必要です。詳しくは料金のページで確かめてください。
よくある質問
募集要項は、求人票の内容をそのまま写してもよいですか?
はい、条件の部分は求人票と同じにするのが基本です。ずれがあると不信感につながり、正確な表示の面でも問題になります。ただし求人票が古い場合は、先に求人票を今の条件に直してから写してください。仕事の紹介や一日の流れは、求人票では書ききれない部分なので、採用ページで詳しく書きます。
社員が顔を出したがらない場合は、どうすればよいですか?
無理に出してもらう必要はありません。手元や後ろ姿の写真、名前を伏せた先輩の声(「入社3年目・30代」など)でも仕事の様子は伝わります。社長だけでも顔を出すと雰囲気が伝わります。
この記事の一次情報
・AKIMAの採用ページ オプション(ホームページ一式=月額19,800円税別に追加、月額9,800円税別、契約期間は本体にそろえる)と採用ページだけのプラン(月額9,800円税別)、初期費用0円、契約12か月・自動更新、中途解約は残月数分一括、初月無料で期間中は0円解約、クレジットカード登録必須、の条件は、AKIMAの実際の料金条件です。 ・AKIMAのHP年齢診断は、会社のHPに「採用」のページが見つかるか、スマホの画面に合わせた表示の設定があるかを実際に判定しています。
